22日、神奈川県川崎市内の国道1号線で、バイクでスピード違反を行ったとして白バイに追跡されていた男が、追跡してきた警察官の顔面を殴打した上、一時徒歩で逃走する事件が起きた。
警察ではこの男を公務執行妨害と傷害の容疑で緊急逮捕している。
神奈川県警・第1交通機動隊、同・幸署によると、事件が起きたのは22日の午前9時35分ごろ。これに先立つ午前9時20分ごろ、横浜市神奈川区子安通1丁目付近の国道1号線で、第1交通機動隊に所属する29歳の巡査部長が速度超過で走行するバイクを発見。白バイで追跡しながら停止を求めた。
バイクはこれを無視して逃走を継続。発見された場所から約8km離れた川崎市川崎区南幸町付近の交差点で他の乗用車と接触する事故を起こし転倒した。
白バイは直後に追いついたが、バイクを運転していた若い男は徒歩で逃げる素振りを見せたため、巡査部長は飛び掛ってこの男の身柄を確保しようとした。しかし、男も必死に抵抗。巡査部長の顔面を数回に渡って殴打した後に逃走している。
巡査部長からの応援要請を受けた幸署員が現場に到着し、約40人体制で逃げた男の捜索を開始。午前10時ごろには近くの公園で男を発見。なおも抵抗する素振りを見せたため、同署員が拳銃を構えて「抵抗すると発砲する」と威嚇した。
男はこれを見て抵抗を止めたが、警官が拳銃を収納しようとした隙を見て、近くの民家の塀を乗り越えて逃走した。
男はこの後も40分間に渡って逃走を続けたが、午前10時45分に近くの駐車場で潜伏しているところを発見。公務執行妨害と傷害の容疑で緊急逮捕されている。
逮捕されたのは東京都葛飾区内に住む22歳の男で、取り調べに対しては「無免許運転なので捕まりたくなかった」などと供述しているという。
