捜査を放置し、書類も破棄した警官に処分

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茨城県警は17日、高速隊に所属する41歳の巡査長が、以前配属されていた笠間署、石岡署で勤務していた1995年から1999年の4年間に、自らが担当した交通事故11件の処理を放置し、交通キップが作成途中の書類を遺棄していたことを明らかにした。

この巡査長に対しては減給の懲戒処分が決定しているが、決定直前に依願退職しているという。

茨城県警・監察官室によると、未処理の書類や交通キップを遺棄していたのは、10月まで高速隊に所属していた41歳の巡査長。

この巡査長は前の配属先だった笠間署や石岡署に勤務していた1995年8月から1999年10月までの間、自らが担当した交通事故の捜査や違反処理などを多忙を理由に放置。一部の書類については放置したことの発覚を恐れて自宅などで遺棄していた。

しかし、捜査を放置していたことの発覚を逃れるため、記録上は「処理済」などと虚偽の記述を行っていたという。

今年9月に巡査長が上司に相談したことで事態が発覚。監察官室が中心となり、過去の記録を精査したところ、11件が未処理のまま放置されており、いずれもすでに捜査上の時効を迎えていた。

巡査長は事情聴取に対して「日々の職務に追われ、書類などを作成する時間が確保できなかった」と供述。多忙によって捜査を放置したことを大筋で認めている。

警察ではこの巡査長を公用文書等毀棄容疑で書類送検し、17日付けで減給10分の1を3カ月という懲戒処分も命じている。しかし、巡査長はそれ以前に依願退職の申し出を行っており、これが認められて同日で退職している。

同県警の首席監察官は「警察官としてあるまじき行為。職員の指導を徹底し、この種の事案の絶無を目指したい」とコメントしている。

《石田真一》

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