過去を省みず事故を繰り返す…厳しい判決

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大型トレーラーを運転中に追突事故を起こし、親子3人を死亡させたとして、業務上過失致死などの罪に問われた49歳の男に対する判決公判が1日、釧路地裁帯広支部で開かれた。裁判所は被告の男に対し、禁固4年6カ月の実刑判決を命じている。

問題の事故が起きたのは、2004年11月20日。同日の午後2時30分ごろ。帯広市西20条北1丁目付近の国道38号線で、信号待ちによって発生した車列に対し、49歳の男が運転する大型トレーラーがほとんど減速しない状態で追突した。

この事故によって、列の最後部にいたワゴン車が前方にいた大型ダンプとの間に挟まれ大破。破壊された燃料タンクから漏れたガソリンに引火し、直後に炎上した。

この事故でワゴン車に乗っていた31歳の男性と5歳の男児が脳挫傷などで即死。32歳の女性が焼死するなど、親子3人が犠牲となった。

トレーラーを運転していた男は業務上過失傷害の現行犯で逮捕され、被害者死亡後は容疑を同致死に切り替えていたが、取り調べに対しては「脇見をしていて前のクルマには気がつかなかった」と供述していた。

1日に行われた判決公判で、釧路地裁帯広支部の松田典浩裁判官は、「被告は過去にも脇見運転を原因とする人身事故を2回も起こしているが、その責任を省みることなく、また同様の事故を起こした」と厳しく指摘した。

その上で「3人の被害者には何の落ち度も無く、突然命を奪われている。被告の過失は著しく重い」として、禁固5年の求刑に対し、禁固4年6カ月の実刑判決を言い渡した。

《石田真一》

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