宮城の泥酔死傷事故、危険運転罪適用へ

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5月22日、宮城県多賀城市内で発生した泥酔運転者による高校生死傷事故について、宮城県警は8日までに業務上過失致死傷で逮捕された26歳の男の容疑を危険運転致死傷に切り換える方針を示した。検察側も適用に向けた協議を開始している。

問題の事故が起きたのは5月22日の午前4時15分ごろ。

多賀城市八幡1丁目付近の国道45号線で、左折待ちをしていた乗用車に赤信号を無視して進行してきたRVが衝突。乗用車を押し出すようにして前方の横断歩道に突っ込み、ウォークラリー形式の遠足に参加していた高校生約30人が直撃された。

この事故でクルマの直撃を受けたり、弾き飛ばされた3人が頭などを強く打って死亡、4人が骨折などで重傷、16人が打撲などの軽傷を負っている。

これまでの調べで、クルマを運転していた男は事故が起きる約7時間前から飲酒を続けていたことが判明している。

男は「自分が泥酔状態だということを最後の店を出た段階で認識していた」というような供述を行っており、事故の直前には居眠りや、これを起因とした蛇行運転を繰り返していたことも認識していたとみられる。

男の供述内容からは様々な違反(酒酔い運転、漫然運転、速度超過、信号無視、蛇行による進路不遵守)が確認され、これに加えて27人が死傷する事故を起こしている。

これらの理由から、警察では「業務上過失致死傷ではなく、危険運転致死傷に切り換えることが適当」と判断。検察側も危険運転致死傷罪での起訴が可能かどうか、上級庁との協議に入った。

泥酔状態が原因で発生した死傷事故としては被害者の数も群を抜いて多く、警察や検察では「被害者の感情を考慮した場合、危険運転罪の適用は不可避」と分析している。

《石田真一》

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