挙動を確かめると150km/h、3人死亡に実刑判決

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昨年8月、静岡県相良町(現:牧之原市)で、乗用車を故意に著しい速度超過状態で走行させたことを起因とする対向車線への逸脱する事故を起こし、対向車の運転者など3人を死亡させたとして、危険運転致死罪に問われた45歳の男に対する判決公判が25日、静岡地裁で開かれた。裁判所は懲役11年の実刑を命じている。

問題の事故は2005年8月28日の午前11時20分ごろに発生している。相良町(現:牧之原市)落居付近の国道150号バイパスで、当時44歳の男が運転する乗用車が道路左側のガードレールに接触した弾みで対向車線側に飛ばされ、対向車線を順走していた軽自動車の右側面部に衝突した。軽自動車は衝突によって大破・炎上し、運転していた60歳の女性と後部座席に同乗していた86歳の女性、30歳の女性が全身を強く打ち、身動きの取れないまま逃げ遅れて死亡している。

現場のバイパスは制限速度が40km/hだったが、クルマを運転していた男は事故当時、推定145−155km/hという途方もない速度で走行。事故に至る原因も「高速域での挙動が気になる」という理由から、故意にスピードを出していたことにあった。警察では男を危険運転致死容疑で送検。検察も同罪で起訴していた。

25日に開かれた判決公判で、静岡地裁の竹花俊徳裁判長は「被告は限定仕様の高性能なスポーツカーを所有し、以前から制限速度を大幅に上回る速度で現場を走行していた」と指摘。その上で「事故当時は高速状態で走行した際に発生する異常を確かめようと故意に速度を上げ、極めて危険な状態で走行していた」と認定した。さらには「被告の行為はあまりに無謀な運転というほかなく、動機は自己中心的で酌量の余地はない」として、懲役11年の実刑判決を言い渡した。

《石田真一》

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