【三菱 i 創った人】リヤ搭載の新エンジン…福井紀王プロダクトエグゼクティブ

自動車 ニューモデル 新型車
【三菱 i 創った人】リヤ搭載の新エンジン…福井紀王プロダクトエグゼクティブ
【三菱 i 創った人】リヤ搭載の新エンジン…福井紀王プロダクトエグゼクティブ 全 5 枚 拡大写真

型式名称「3B20型」。アルミヘッド&ブロック採用のDOHC & MIVEC(連続可変バルブタイミング機構)。『eKスポーツ』搭載の「3G83」より8kgも身軽になった。

そのようすを見ようと、リアのラゲッジスペースの下をまくった。するとその“フタ”の内側にはカラフルな柔軟材が張り巡らされている。福井さんがいう。「ここにもこだわりがあるんですよ。熱と音を吸収するため、表面積を上げるようにこうした(柔軟材の)集合体にしている。それから、あえて(“フタ”の取り付けを)蝶ボルトにしているのは、お客さんに間違いなくシッカリと閉めて頂くためです。パッチンと閉まるクランプ方式にすると緩みが生じることもありますし」

こうして姿をあわらにした3B20型エンジン。搭載方法も凝っている。「マウントをまずフレームにアッセンブリーして。それからサスペンションごと下から入れます。エンジンとボディとの結合部分を弾性支持にして車体への振動伝達を抑えています。これ(3B20型)は今後、(三菱の“軽”の)主力エンジンになります。各モデルとも順次これに切り替えていくことになります」

また、吸気ポイントが面白いところにある。右リアタイヤの上部のボディ面“ボディ左の給油口と対象の位置”に丸くある。「(ボディを)風洞に入れたり、未舗装路でパウダー状の砂を巻き上げたり、雪道を走行したり…。このクルマのフォルムなら、ここが一番安全だということになりました。(ボディの)前から流れている風に剥離を考えまして」。また、ボディ下面には、レーシングカーや『スカイライン』GT-R(?)のようにフルフラットアンダーカバーを軽自動車初の採用。この気流の一部がインタークーラーへと導風される仕組みだ。

さて、価格について触れておきたい。「i は素敵だけど、(値段が)高い」という人がいる。そうした声に福井さんは明確に答えてくれた。「大きな誤解があります。同じ“軽”として、eKシリーズの90万円台と比較されてしまうのです。現在、軽の市場はどのメーカーでも、100万円を切るところ、そして120万円強(最大160万円程まで)に(商品群が)2極化しています。この i を、上の価格帯の“軽”の中で比較して欲しい」。ABS、スマートキーなど、豊富な標準装備を見れば、i は標準的な“プレミアム軽”なのだ。(つづく)

《桃田健史》

【注目の記事】[PR]

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ショッピングセンターに320台の名車・旧車が大集結…第5回昭和平成オールドカー展示会
  2. 「通勤とか買い物にちょうどよさそう」オシャレ系特定小型原付『ウォンキー』にSNSでは反響
  3. 『V』クラスより上級のミニバンか? メルセデスベンツが2026年に『VLE』『VLS』導入へ…上海モーターショー2025
  4. 【VW ゴルフGTI 新型試乗】自動車を運転することが楽しかった時代に引き戻される…中村孝仁
  5. 普通免許で乗れる「電動トゥクトゥク」、64万9000円から予約開始
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 東レ、偏光サングラスでの利用を可能にする新たなHUD技術を開発…フロントガラス全面展開も視野に
  2. AI家電を車内に搭載!? 日本導入予定の新型EV『PV5』が大胆なコンセプトカーに
  3. 住友ゴム、タイヤ製造に水素活用…年間1000トンのCO2削減へ
  4. AI導入の現状と未来、開発にどう活かすか? エンジニアの声は?…TE Connectivityの独自リポートから見えてきたもの
  5. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
ランキングをもっと見る