日産自動車は7日、米国テネシー州デカードのパワートレイン工場で新たにクランクシャフトの鍛造を開始した(既報)。
今回新設されたクランクシャフト鍛造工場は、建屋面積が約5700平方メートルで、最大稼働時の年間生産能力は110万台。投資額は4800万ドル(約55億7000万円)。
新工場で鍛造されたクランクシャフトは、デカード工場内に隣接するエンジン機械加工工場で生産するエンジンの構成部品となり、一部はメキシコのアグアスカリエンテス工場にも出荷される。デカード工場生産のエンジンはテネシー州スマーナ、ミシシッピ州キャントンの車輌組立工場で生産されるニッサン、インフィニティ・ブランド車の搭載される。
また、日産は新たに3470万ドル(約40億3000万円)を投資してデカード工場を拡張し、シリンダーブロックの鋳造工場を建設する。同工場は既存のエンジン工場の北側に建設する予定で、06年晩秋に着工し、08年春に稼働を目指す。
北米日産のダン・ゴーデットSVP(生産・サプライチェーンマネジメント担当)は、「主要エンジン部品の加工・組立工場に隣接した場所でのクランクシャフト鍛造開始とシリンダーブロック鋳造工場の増設は、北米日産にとって大きなチャンスとなる。デカード工場での継続的な拡張は、日産のグローバル生産戦略に寄与するだけでなく、デカード工場操業以来9年間に培ってきたチームワークに対する信頼を意味するものである」とコメントしている。