10代目『カローラ』の開発責任者の藤田博也第2トヨタセンターチーフエンジニアは、10代目の大きなウリを、「インテリジェント機能」にするというテーマで企画に取り組んだという。
「カローラの購入世代は現実、高年齢化していますが、団塊の世代でカローラを避ける世代が存在するのです。彼らは以前カローラに乗っていたにもかかわらず、ふたたびカローラに戻って来てくれていない」
「彼ら彼女らに訴えるクルマとしてバックモニター、インテリジェントパーキングアシスト、プリクラッシュセーフティーシステムのすべてを投入した“新しい尺度のクルマ”を提案したかったのです。計算上は量産効果でコストアップを抑えることができるハズでしたが、社内の検討で標準設定装備はバックモニターのみになってしまいました」
バックモニターの「アクシオ」への標準装備ですら快挙と言えるが、藤田チーフエンジニアの情熱は、それ以上の先を夢見ていたことになる。
インテリジェントパーキングアシスト(IPA)は、バックモニターが標準装備のアクシオは4万2000円のオプション。「フィールダー」では10万5000円のバックモニターとのセットオプションとなっている。
なお、前輪前の左右に超音波センサーを設けて従来の白線画像認識に加えて、駐車空間検出を行なう新しいタイプのIPAは、3週間前に発表されたレクサス『LS』に次いでの搭載となっている。
「レクサスLSの発表の前にカローラの発表がスケジュールされていれば、あり得なかった装備ですね。こっそり超音波センサー型を入れていて正解でした。より駐車スペースの認識率が高まりました。」(藤田チーフエンジニア)