BMWグループは「クリーン・プロダクション」の一環としてシュタイヤーのエンジン工場で新しいプロセスおよび排水の処理法を適用したと発表した。
これは様々な膜処理技術を新たに組み合わせることで、工場の生産過程での排水は全てが再利用され、生産システムにフィードバックされている。生産エリアの排水管は2006年末で閉鎖され、年間約3000万リットルの水を節約することが可能となった。
シリンダーヘッド、クランクケース、クランクシャフト、コネクティングロッドのフライス加工、回転、洗浄、すすぎの際に冷却剤と共に乳剤を形成するために水を使用する。BMWの全エンジンの約60%を生産しているシュタイヤー工場では水は無くてはならない要素だが、これを再利用することで、環境に優しい工場を目指した。
2003年にナノろ過技術を使った排水処理システムを導入したが、新たに限外ろ過、ナノろ過、逆浸透、蒸発器システムの組み合わせで、化学物質を使用せずに、排水は貴重な水に生まれ変えることに成功した。
BMWグループは、これらの技術に3年間で約150万ユーロを投資した。これによりBMW最大のエンジン工場では年間3000万リットルを節水できる。これは、750人が暮らす村で1年間に使われる水の量に相当する。
シュタイヤー工場の水循環はBMWグループのクリーン・プロダクションの一環で、今後も各工場で最も持続可能な生産方法を展開していくとしている。