東芝松下ディスプレイテクノロジーは、自動車の運転席計器表示部(インパネ部)への搭載する丸型液晶ディスプレイを開発したと発表した。
新たに開発した製品は、同社独自の低温ポリシリコン技術により駆動回路の一部を形成することによって直径75mmの丸型外形を実現、狭いインパネ部への搭載を可能にした。
これまで車載用のTFT液晶ディスプレイは、主にカーナビゲーション、リアシートエンターテイメントといった映像メディア表示の用途に使用されてきた。最近、インパネ部内においても、コントラストが高く計器類の視認性が高いTFT液晶ディスプレイを搭載するニーズが高まっている。
今回、こうしたニーズに対応し、限られたインパネ内スペースを最大限に有効活用するとともに、インパネ自体のデザインを優先できる、丸型フルカラーTFT液晶ディスプレイを開発した。
TFT液晶ディスプレイは、縦方向、横方向それぞれに配置された電極の交点の画素を外部信号で制御する構成のため、方形を基本として設計されてきた。今回、周辺の駆動回路をガラス上に内蔵し、その結果、外部接続点数を大幅に減らせる独自の低温ポリシリコン技術により、直径75mm、約4分の3の外形を円形とする丸型形状を実現した。さらに、有効表示領域を直径62mm、バックライト・液晶駆動回路も含め厚さ11mm以下を達成することで、一般的なスピードメーター,タコメーター内に納まるサイズを実現する。
この製品は、10月24日から26日まで、パシフィコ横浜で開催される「FPDインターナショナル2007」に展示する。