三菱重工業は、輸送用冷凍機で初めて三次元(3D)スクロールコンプレッサーを搭載したメインエンジン駆動式の陸上輸送用冷凍ユニット「陸上レフユニットSシリーズ」を開発し、11月から本格発売する。
冷凍機の心臓部となる圧縮機を従来のレシプロ方式から3Dスクロール方式に切り替えることで、燃費を最大25%改善した。また、圧縮機の軽量・コンパクト化を実現して容積で従来機比50%減を達成、これにより、新排ガス規制対応のために狭小化が進むエンジンルームへの装着性を大幅に高めた。
新シリーズは、全部で10機種で、圧縮機の変更に加え、各部品の設計の最適化で、システム全体として大幅な効率アップを達成、車両燃費の向上を実現した。
独自の3Dスクロールコンプレッサーは、横方向だけでなく、高さ方向にも圧縮する機構を持たせることで、効率向上と小型・軽量化を実現して大幅な省エネを達成した。
陸上輸送用冷凍ユニットは、食料品の冷凍輸送やコンビニエンスストアなどの弁当の配送、薬品や血清、さらにはIT関連などの産業製品の冷蔵輸送などに幅広く利用されている。
今回のSシリーズは、10月28日から30日まで東京・有明の東京ビッグサイトで開催される「東京トラックショー」の菱重コールドチェーンのブースに展示する。