16日夕方、北海道旭川市内の私道で、路上に立っていた26歳の女性が乗用車にはねられて意識不明の重体となる事件が起きた。警察では女性の夫で、クルマを運転していた23歳の男を殺人未遂容疑で逮捕している。
北海道警・旭川中央署によると、事件が起きたのは16日の午後4時15分ごろ。旭川市末広東1条14丁目付近の私道で、自宅前を歩いていた26歳の女性が後ろから進行してきた乗用車にはねられた。女性は転倒した際に頭部を強打。近くの病院に収容されたが、脳挫傷で意識不明の重体となった。
事件が起きる数時間前、女性は離婚に向けた話し合いをしている23歳の夫と激しい口論になっており、女性の親族から通報を受けて駆けつけた同署員が仲裁に入るなどのトラブルが発生していた。事故を起こしたクルマは現場から逃走していたが、約3km離れた場所に放置されているのが発見。後の調べで夫が所有しているものと判明した。
事故の状況から、警察では夫が女性を殺害する目的で故意にはねた可能性が高いと判断。殺人未遂容疑で夫の行方を追っていたが、翌17日夕方になって在住する千歳市内の警察署に出頭。同署は殺人未遂容疑で逮捕している。
調べに対して男は「復縁を迫ったが、拒否されて腹が立った」、「借金を返さなかったことも頭にきた」などと供述しているようだ。女性は夫からの家庭内暴力(ドメスティック・バイオレンス)に悩み、実家に戻っていたと関係者は証言しており、今回の事件もその延長上として起きたものとみられる。