茨城県警は17日、窃盗や放火の罪で逮捕・起訴されている7人の男が、海外に転売する目的で農業用トラクターを中心に盗みを重ねていたことを明らかにした。当初は乗用車をターゲットとしていたが、2年ほど前からトラクターに狙いを移したとみられる。
茨城県警・捜査3課によると、窃盗や現住建造物等放火の罪に問われ、現在公判中の男7人は覚せい剤購入や遊興費の獲得を目的とし、2002年秋ごろから自動車盗難を開始。2006年ごろからは乗用車に比べて管理が甘く、海外へ高値で転売可能な農業用トラクターに狙いを移し、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉の北関東5県で約700台の盗難を重ねていた。
グループは盗みを行う場所を予め下見。住宅とトラクターが保管されている納屋が離れた農家をターゲットとしていた。犯行が行われるのは県境部が多かったが、これは警察の追跡を困難にするためとみられる。
また、盗難したトラクターを運ぶトラックの後方には別の車両を配置していたが、軽乗用車や乗用車では追跡したきたパトカーに追い越される可能性があるため、片側1車線区間では車幅があって追い抜きの難しいRVを利用するなどの追跡阻止策も講じていたようだ。