フォルクスワーゲンの『パサートCC』が、日本国内でも発表された。ドイツ本国などでは4ドアセダン『フェートン』、国内でもSUVの『トゥアレグ』など、より上級のラインナップもある。しかし日本ではパサートCCが、フォルクスワーゲン4ドアセダンの最上級モデルとなる。
他の多くのメーカーでは「CC」は「クーペカブリオレ」の意味だが、「パサートCC」では「コンフォートクーペ」の意味。『パサート』と比較すれば、ホイールベースは2710mmと共通ながら、全長4815mmで+30mm、全幅は1855mmで+35mm、全高は1425mmで−50mmと、4ドアセダンでありながら、クーペのようにロー&ワイドのプロポーションの流麗なフォルムを持つ。
同じようなコンセプトの車を探してみると、最近ではメルセデスベンツ『CLS』、古くはトヨタ『カリーナED』や『コロナEXiV』などがあるだろう。
フォルクスワーゲングループジャパンのマーケティング本部・商品企画課の海谷博樹さんによれば「ミドルクラスのセダンの市場は縮小している。しかしクーペセグメントは拡大傾向にある。セダンユーザーの価値観も、安価で実用性重視から快適性、ステイタス、スタイリングを求めるように変化してきている」と市場を分析する。その上で「実用性と快適性を損なうことなく、スタイリッシュでエモーショナルで、国内のフォルクスワーゲンセダン系のラインアップの頂点に立つのが『パサートCC』である」とそのコンセプトを解説した。