【プリウス プロトタイプ 試乗】ちょっとインチキ!?…河村康彦

試乗記 国産車
【プリウス プロトタイプ 試乗】ちょっとインチキ!?…河村康彦
【プリウス プロトタイプ 試乗】ちょっとインチキ!?…河村康彦 全 9 枚 拡大写真

プロトタイプ・モデルによる限られた場所と時間による“事前試乗会”ではありつつも、まずそこで垣間見る事を出来たのは、いかにも「『プリウス』らしい走り味」。

基本的にモーターのみでスタートする事による圧倒的に静かでかつ力強い出足の印象は、プリウスならでは。その後の中間加速も含めて「明らかにガソリン車とは違う」と誰にでも納得しやすいそうしたテイストは、トヨタに言わせれば「あれは“マイルド・ハイブリッド”」というホンダ『インサイト』には真似の出来ないポイント。

と同時に、「CO2排出量で90g/kmを切る事」というとんでもなく高いハードルを自らに課した結果の好燃費にも当然注目をしたいところ。残念ながらそれを本格的に検証するには至らなかったものの、「従来、ちょっとばかりの弱点であった高速クルージング時の燃費を大幅向上させるために、敢えてエンジン排気量をアップさせた」という英断を含んでの実燃費では、こちらもインサイトに対して差を付けるであろうのがこのモデル。

一方、接地感が大幅に高まり、ステアリング中立付近の曖昧さも改善されたハンドリングのテイストにも感激をしたものの、実はそれは新設された“スポーツパッケージ”に限られたものだったのはちょっと興醒め。この仕様はタイヤやダンパー、フロント・サスのアッパー・マウントなどに専用アイテムを奢り、電動パワーステにも”贅沢”なブラシレス方式のユニットをシリーズで唯一採用とか。ハンドリング・チェックのセクションにはそんな仕様の試乗車しか用意しなかったのは、だからちょっとインチキ!?

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

河村康彦|モータージャーナリスト
1985年よりフリーランス活動を開始。自動車専門誌を中心に健筆を振るっているモータージャーナリスト。ワールド・カーオブザイヤー選考委員、インターナショナル・エンジンオブザイヤー選考委員。

《河村康彦》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  2. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
  3. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  4. タワーバーだけじゃない! ボディ補強パーツの最新事情と乗り味革命~カスタムHOW TO~
  5. トヨタ RAV4 新型、PHEVのEV航続は150km
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  4. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る