【ニューヨークモーターショー09】ランドローバー ディスカバリー …大幅マイチェンで4世代目に

自動車 ニューモデル モーターショー
【ニューヨークモーターショー09】ランドローバー ディスカバリー …大幅マイチェンで4世代目に
【ニューヨークモーターショー09】ランドローバー ディスカバリー …大幅マイチェンで4世代目に 全 13 枚 拡大写真

ランドローバーは8日、ニューヨークモーターショーで『ディスカバリー』のマイナーチェンジモデルを発表した。エンジンや内装を一新。米国での車名は、従来の『LR3』から4世代目を意味する『LR4』に変わった。

マイナーチェンジのハイライトが新エンジン。ガソリンは従来の4.4リットルV8に代えて、直噴5.0リットルV8「LR-V8」を積む。このV8はジャガーと共同開発したもので、ジャガー版の「AJ-V8ジェネレーション3」は、すでに『XF』や『XK』に搭載されている。

直噴5.0リットルV8は、可変バルブタイミングの「VCT」、マルチホールのスプレーガイディッドインジェクションによる150バールの高圧燃料噴射などを導入。最大出力375ps、最大トルク51.9kgmと、従来の4.4リットルと比較して、パワーは25%、トルクは19%向上した。トランスミッションはZF製の6速ATで、0-100km/h加速は7.6秒の実力。米国のULEV2基準に適合する排出ガス性能も実現した。

ジャガーと同じV8でありながら、オフロード用の対策を施しているのはランドローバーらしい部分。専用インレットマニホールドや機械式クーリングファンを採用。オルタネーター、パワーステアリングのポンプ、エアコンコンプレッサーなどは防水加工済みだ。

欧州向けのディーゼルも一新。従来の2.7リットルV6比でパワーは29%、トルクは36%向上した3.0リットルV6ツインターボディーゼル(245ps、61.2kgm)を積む。燃費も9%改善し、欧州複合モードで10.75km/リットルをマークする。

伝統のオフロード性能には、いっそうの磨きをかけた。「テレインレスポンス」システムには、砂地でのスタックを防ぐ「サンドローンチコントロール」を組み込む。さらに岩地で車速5km/h以下、ギアが1速かリバース時に作動する「ロッククロールプログラム」には、ブレーキ圧を弱める機能が追加された。さらに、「ヒルディセントコントロール」には「グラディエントリリースコントロール」機能を導入。急坂でブレーキペダルを放した時の安定性を引き上げている。

サスペンションはフロントを42mm、リアを62mm下げ、ロールセンターや重心をダウン。スタビライザーも大径化した。ブレーキは『レンジローバースポーツ』用にグレードアップし、ローター径は前360mm、後ろ350mmを装着。緊急ブレーキ時には、テールランプを点滅させて、追突を防止する。

インテリアはデザインを一新。インパネ最上段には5インチのTFT液晶モニターをレイアウトし、各種情報を表示。センターコンソールのスイッチは丸型のダイヤルとなり、使い勝手を向上させた。シフトレバー前方には、テレインレスポンスのモード切り替えスイッチを配置。各種スイッチ付きのステアリングホイールも新しい。エンジンスタートはプッシュ式に改められた。

シートは1列目と2列目を新設計。1列目はシートクッションを延長し、座り心地とサポート性を改善。2種類の新内装色も用意された。「HSE」グレードはレザー内装が標準だ。

外観はフロントを中心にフェイスリフトを実施。新デザインのグリル&LEDヘッドランプ、大型エアインテーク付きバンパーが従来型との識別点だ。テールランプもLED化された。フェンダーにはエアベントを新設。フロントバンパーにはリップスポイラー、前輪にはディフレクターを装備し、高速走行時のドラッグを低減している。

新しいディスカバリーは、2010年モデルとして英国の9月を皮切りに順次、世界各国で発売。欧州や日本では『ディスカバリー4』、北米ではLR4のネーミングで販売される。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
  5. 「赤色くるー!!」2026年モデルのカワサキ『エリミネーター』に熱視線!新カラー&グラフィック追加へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る