【東京モーターショー09】マツダのスカイコンセプトを支えるパワートレイン

自動車 ニューモデル モーターショー
SKY-Gの技術構想
SKY-Gの技術構想 全 21 枚 拡大写真

【東京モーターショー09】マツダのスカイコンセプトを支えるパワートレイン

【画像全21枚】

マツダの「スカイコンセプト」戦略のひとつのターゲットが、グローバルでの30%燃費向上だ。そしてその根拠として発表されたのが、次世代直噴ガソリンエンジン「SKY-G」と次世代クリーンディーゼルエンジン「SKY-D」、そして次世代オートマチックトランスミッション「SKY-DRIVE」だ。マツダは、スカイコンセプトによってこれらのパワートレインをすべての車に展開していく予定だ。

まず、SKY-Gはマツダの統一エンジンプラットフォームである直噴エンジンをベースに、ガソリンエンジンの損失要因である膨張比、燃焼期間、有効吸気容積、荷重・摩擦係数を徹底的に分析し、細かく効率化を目指したという。これらの要因は、ディーゼルエンジンなどに比べて損失が大きいとされている部分だが、これらの効率アップにより、燃費は現行のディーゼルエンジン並みとなる15%の改善が、出力トルクも同じ排気量のガソリンエンジンと比較して15%の向上が実測データとして得られているとした。

同様に、SKY-Dについても、ガソリンエンジンより改善の余地があるとされている燃焼タイミングと荷重・摩擦係数の見直しが図られている。ディーゼルエンジンは、燃焼タイミングが遅くし、NOx(窒素酸化物)とPM(粒子状物質)を低減させている。これを副燃焼を利用し、速いタイミングでかつ低い温度での燃焼を可能にしたという。これによって、SKY-Dは現行のディーゼルエンジンより20%の燃費向上と、トルクについては、低速トルク、高速トルクの向上が実現できたとした。

SKY-DRIVEは、さまざまな個所でのスリップ、機械抵抗、効率を改善し、発進のしやすさ、なめらかな加速、アクセスに対するダイレクトな反応を実現している。通常のトルクコンバータでは、アクセス操作に対して実際の車の速度変化にはタイムラグがあり、ダイレクト感に欠けるが、SKY-DRIVEではアクセル開度に対してリニアな加速が可能だという。また、デュアルクラッチとの比較においても、発進時のロスはSKY-DRIVEのほうが少なくなっているそうだ。

技術としては正直、地味な部類に入るのかもしれないが、細部にわたって効率や機能を追求する姿勢は、ロータリーエンジンにおける、排気ガス規制クリア、燃費向上、構造上避けられない圧縮漏れを極力抑えるハウジングとシーリング技術など、さまざまな技術的ブレークスルーを成し遂げてきたマツダらしいこだわりともいえる。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

+ 続きを読む

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ『ZR-V』の顔が大胆に変わる!? 2028年、大幅改良の進化ポイントは
  2. 光岡自動車、ノア / ヴォクシーの新型搬送車発売…機能を絞って
  3. 「映画やアニメが現実になった」テスラ新型『ロードスター』、空飛ぶデモがSNSで話題に
  4. ホンダ『ヴェゼル』改良新型、快適装備を拡充…価格は277万7500円から
  5. レクサス『LBX』一部改良、乗り心地の向上と新色追加…445万円から
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. EU「欧州製EV」優遇へ、産業加速法を審議---売れるEVと売れないEV
  2. 全ての体格に対応する後席用新型シートベルト、ZFが2025年央発売へ
  3. スカニア、中国で新事業開発組織「VNBC」設立…電動・自動運転輸送を加速へ
  4. 【セミナー見逃し配信】※プレミアム・法人会員限定 欧州自動車産業の次の一手、欧州の現場で何が起きているのか~EV減速局面・SDV/AIへの移行・中国勢の浸透~
  5. インド国産化の進め方、事業の核の築き方【インド・新自動車大国の素顔】
ランキングをもっと見る