[動画]フェラーリGT初のハイブリッド…システムの核心

エコカー ハイブリッド
HY-KERSのPR映像
HY-KERSのPR映像 全 6 枚 拡大写真

フェラーリが2010年のジュネーブモーターショーで公開した『599GTBフィオラノ』(日本名:『599』)のハイブリッド実験車、『HY-KERS』。動画共有サイトでは、ハイブリッドシステムの詳細を紹介したPRビデオが公開されている。

599GTBフィオラノは、2006年3月のジュネーブモーターショーでデビュー。6.0リットルV型12気筒ガソリンエンジン(620ps、62kgm)をフロントに搭載し、0-100km/h加速3.7秒、最高速330km/hとフェラーリの頂点にふさわしい性能を誇る。

フェラーリはこの599をベースに、ハイブリッド実験車を開発。フロントのエンジンは、599と同じ6.0リットルV型12気筒。モーターは、7速デュアルクラッチF1トランスミッションとともに、リア部分にレイアウトした。小型軽量なモーターは、最大出力100ps以上を発生。エンジンとのトータル出力は、720ps以上に達する。

エンジンとモーターの出力は、7速デュアルクラッチF1トランスミッションによって制御。HY-KERSはモーター単独、エンジン単独、エンジン+モーターの3つの走行モードを備える。駆動方式はFRのままだ。

2次電池はリチウムイオンバッテリーで、車体中央フロア下に配置。減速時には、モーターがジェネレーターを回して、発生した電力をバッテリーに蓄える回生ブレーキを採用する。この回生ブレーキには2009年のF1マシン、『F60』に導入された「KERS」(キネティック・エナジー・リカバリー・システム)のノウハウを応用。もちろん、バッテリーやモーターを追加しても、室内空間は犠牲にしておらず、トランクも599と同容量が確保されている。

フェラーリは599ハイブリッドの市販計画について公表していないが、米国の燃費規制や欧州のCO2排出量規制に対応するため、ハイブリッドを検討しているのは事実。最大35%のエミッション削減を可能にするフェラーリのハイブリッド機構は、動画共有サイトで詳しく紹介されている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 内装はまるで「地中海のヨット」! VWが新型キャンピングカー『グランドカリフォルニア』発表へ
  2. 日産『エクストレイル e-POWER』、338馬力デュアルモーターの「e-4ORCE」をインドネシア投入
  3. もしも「タイプ992」が初代911をオマージュした世界線だったら…? ウクライナのデザイナーが再解釈
  4. ランボルギーニの新型スーパーカー、初のカスタマイズ仕様「ポルト・チェルヴォ」公開
  5. トヨタ、愛知県豊田市に新車両工場を建設へ…2030年代初頭稼働めざす
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
  5. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
ランキングをもっと見る