EVインフラ整備は理論より実証…バッテリー交換式EVタクシー

エコカー EV
BSSの交換レーン。ゼブラ線の間の窪みがバッテリー脱着場所になる
BSSの交換レーン。ゼブラ線の間の窪みがバッテリー脱着場所になる 全 5 枚 拡大写真

米国EV(電気自動車)ベンチャー企業ベタープレイスと日本法人ベタープレイス・ジャパンは、4月26日、世界初のバッテリー交換式EVタクシーの実証運用を開始すると発表した。このプロジェクトは、経済産業省・資源エネルギー庁の「平成21年度電気自動車普及環境整備実証事業」の一環として行われるものであり、発表会には同庁の中村稔石油流通課課長も列席した。
 
「当庁では現在EVに関する10のプロジェクトを進めており、そのひとつが今回の実証運用です。EV普及にまつわる課題のひとつ、インフラ整備の側から何が提案できるかという観点で考えました。こういう課題は理論ではなく実証することが大切です。タクシーという過酷な使用形態でどういう課題が出てくるか、実際に走行を重ねながら検証したいと考えています。将来的には利益を生む体制に育てたいと考え、支援していきます」
 
ベタープレイスと共同で実証事業を行う東京最大手のタクシー会社、日本交通の川鍋一朗代表取締役社長は、次のような言葉を寄せた。

「六本木ヒルズが開業したとき、森ビルさんからの『専用タクシーが欲しい』という意向もあってハイブリッドタクシーを導入したのですが、予想以上の情報発信力に驚かされました。そんな経験もあり、タクシーで世の中に貢献したいという想いから、今回のプロジェクトに参加しました。EVに関して懐疑的な見かたをする人もいますが、議論するよりまず乗ってみてください。未来の乗り物だと実感するはずです」

ベタープレイス・ジャパン事業開発本部の三村真宗部長によると、ベース車両として『デュアリス』を選んだのは、このモデルで実績を重ねてきたためで、日産製EVとの技術的関連性はないという。当初は3台でスタートするが、90日間の実証運用の結果を見て、車両やバッテリー交換ステーションの拡充を図っていきたいとのこと。タクシー以外の車種にも挑戦していきたいと語った。

《森口将之》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ『スーパーEV』世界初公開へ、小型EVで「運転の楽しさ」提案
  2. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  3. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  4. サブコンが再評価される理由と純正ECU時代の新常識~カスタムHOW TO~
  5. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  5. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
ランキングをもっと見る