富士重工業は18日、スバル『レガシィ』シリーズを一部改良し販売を開始した。今回のレガシィの目玉は、自動ブレーキで車両を停止させる最新の制御を加え、安全運転支援機能を大幅に向上させた先進運転システム『新型EyeSight(アイサイト)』搭載モデルの追加だ。
今回レガシィに搭載される新型アイサイトは第2世代となり、正式名称は「アイサイト(ver.2)」となる。アイサイトはルームミラー部分に取付けられた2つのカメラを使い、交通状況をかたちとして認識することで様々な安全制御を行うもの。衝突回避性能を高めた「プリクラッシュブレーキ」、より自然な車速制御を行う「全車速追従機能付クルーズコントロール」など、安全性の向上と運転負荷の軽減を図る機能を進化させた。
「プリクラッシュブレーキ」は、衝突の手前で自動ブレーキを作動、衝突を回避または衝突の被害を軽減する。対象物との速度差が30km/h以下の状況ならば、自動ブレーキによって衝突を回避、完全停止する。対象物との速度差が30km/hを超える状況では、自動ブレーキによって減速することで衝突被害を軽減する。
「全車速追従機能付クルーズコントロール」は、渋滞や高速走行時の追従性能を高め、より自然な制御としただけでなく、前車が停止した場合には自車も追従して停止させることができる。さらに停止保持状態を維持することも可能だ。
このほか、駐車場などでのペダルの踏み違いによる事故を防ぐ「AT誤発進抑制制御」や、予防安全機能として「車間距離警報」、「車線逸脱警報」、「ふらつき警報」などを装備する。
アイサイト(ver2)搭載グレードは、全ボディタイプ、全エンジンタイプにそれぞれ設定される。価格はツーリングワゴンのNAエンジン「2.5iEyeSight」が289万8000円。EyeSightが装着されていないモデルと比べて価格差は約10万円に抑えた。
また、今回レガシィは「Lパッケージ」、「Sパッケージ」の仕様装備を充実するとともに、全車にクルーズコントロールを標準装備した。
さらに、エコカー減税対象車の展開を強化するなど、商品力の強化を図った。