【電気自動車普及協議会】ゼロスポーツ中島社長「EV購入を3年以内に現実的にする」

エコカー EV
代表幹事・ゼロスポーツ代表取締役社長 中島徳至氏
代表幹事・ゼロスポーツ代表取締役社長 中島徳至氏 全 10 枚 拡大写真

6月29日に設立された電気自動車普及協議会において、会長を務めるベネッセホールディングスの福武總一郎会長のもと、実務を取り仕切るのが代表幹事に任命されたゼロスポーツの中島徳至代表取締役社長だ。

電気自動車普及協議会の展望とゼロスポーツのEV

1994年設立のゼロスポーツは、4年後には電気自動車(EV)コンバージョンに着手し、2000年にはスポーツタイプの『ゼロEVフォーミュラ』で国内最高速度276.6km/hを記録した。2001年にはスバルの軽トラック『サンバー』をベースとしたEVトラックを発売し、昨年は郵便集配用車両の実証実験を開始。今年は本格的に全国導入を始めるなど、豊富なEV経験を持っている。

「最近は大手メーカーだけでなく、地方の中小企業からさまざまなEVビジネスが生まれています。しかし情報の共有・共通化ができておらず、各社が孤立した状態で取り組んでいる状況です。地球環境を考えれば、早期に連携して成果を上げる必要性があることから、協議会の設立に至りました」(中島社長)

経済産業省は、2020年に新車の20~30%がEVになると予測している。これを実現するには改造EVの存在が重要になるが、現状は規模が小さく、補助金の制度がないなど市場から取り残されている。中島社長はこの状況を早急に改善しなければならないと感じている。

協議会の参加費は正会員が年間1口10万円、賛助会員が年間1口1万円で、自動車や電気業界以外の参加も促し、異業種の最新情報を共有することで、研究開発や部品購入に役立てていく。

協議会全体の活動としては、金融機関から資金調達を受け、政府や自治体、企業に提言を行い、サプライヤーやコンソーシアムと協力しながら、ユーザーに向けて安心と安全を届けたいとしている。

「業界の垣根を越えた集まりである点が画期的ですし、情報共有だけでも大きな動きになるでしょう。ユーザーにとっては規格の標準化が安心材料につながるはずです。世界的に見てもこういうスタイルの協議会は初めてということもあって、行政や大手メーカーも関心を寄せているようです」(中島社長)

行政といえば、現在の日本はEVについての法規が整備されていない点が気になる。EVはシティコミューターに向く性能の持ち主であるが、わが国では軽自動車の下はいきなり原付登録のひとり乗りミニカーになってしまう。協議会ではこの点についても折衝を重ねていくという。

「かつてひとり乗りのミニカーEVで苦労した経験がありますから、この問題は痛切に感じています。ただ国土交通省では法規を改正しようという動きが出てきているようですし、おそらく今後、2人乗りが認められる時代がくるのではないでしょうか。こうした動きを詰めていくのも私たちの役目です」(中島社長)

協議会では、一般ユーザーが3年以内にEVを現実的に購入できる状態を目指していくことを、当面の活動戦略として考えている。そのために今年はまずウェブサイトを立ち上げ、セミナーを実施するなどしてメッセージを発信し、賛同者を募ることを主眼に置いている。年度前半に国内で足場を固め、後半には海外に手を広げていくという。

そして2012年度には500企業・団体の参加、ウェブ登録者1500名、基準設計適用企業100社、支援ファンド創出などを目標とし、販売実現に結びつけたいとしている。

《森口将之》

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