パガーニ ゾンダR、ニュルで市販車最速 6分47秒

自動車 ビジネス 企業動向
ゾンダR
ゾンダR 全 6 枚 拡大写真

イタリアのパガーニ社が2009年1月に発表したスーパーカー、『ゾンダR』。6月29日、ドイツ・ニュルブルクリンクでタイムアタックを行い、6分47秒という市販車最速タイムをマークしたという。

パガーニ社は、アルゼンチン生まれのオラシオ・パガーニ氏が設立。1999年にスーパーカー、『ゾンダC12』をリリースした。パガーニ社はその後、『ロードスター』、『ゾンダF』を発表。そして、ゾンダの名前を一躍有名にしたのが、2007年9月、ドイツ・ニュルブルクリンクでのタイムアタックである。

ゾンダFはニュルブルクリンクを、7分27秒82秒というラップタイムで周回。ポルシェ『カレラGT』が2004年7月に記録した7分28秒を上回る、当時の市販車最速ラップを達成したのだ。

そのゾンダFの進化形が、サーキット走行に特化したゾンダR。エンジンはメルセデスベンツの高性能車開発部門、AMG製の「M120型」6.0リットルV型12気筒で、最大出力750ps、最大トルク72.4kgmを発生する。このエンジンはメルセデスベンツ『CLK-GTR』用に開発されたユニットがベースである。

ゾンダRは、この高性能ユニットをミッドシップに搭載、後輪を駆動する。トランスミッションは6速シーケンシャル。ボディやシャシーにはカーボン、アルミ、チタンを使用して、車重はV12を積むスーパーカーとしては異例の1070kgに仕上げられた。

この結果、ゾンダRは0-100km/h加速2.7秒、最高速350km/hという世界最高峰のパフォーマンスを獲得。価格は146万ユーロ(約1億5700万円)と公表されている。

欧州の複数のメディアは6月30日、ゾンダRがニュルブルクリンクで6分47秒という市販車最速タイムをマークしたと報道。クライスラーのダッジ『バイパーSRT10 ACR』の7分22秒1、GMのシボレー『コルベットZR-1』の7分26秒4、日産『GT-R』の7分26秒70はもちろん、フェラーリ『599XX』の6分58秒16、ラディカル『SR8LM』の6分48秒を上回る、ニュルの市販車最速ラップ記録を打ち立てたという。

しかし、ゾンダRは市販車ではあるが、フェラーリ599XXやラディカルSR8LMと同じく、公道走行が認められていない。公道走行に必要な法規を満たしたニュル最速車は、依然としてダッジバイパーSRT10 ACRの7分22秒1ということになる。

また現時点で、パガーニ社からニュルのラップタイムに関する発表はない。欧州のメディアも、「タイムは非公式なもの」と報じている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ RAV4 新型の価格は390万~630万円と予想…電動グレード体系に再編
  2. スズキ『ジムニー』、フランス最終モデルは55台限り…6月末に発売へ
  3. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  4. メルセデスの名車「190E エボ2」が復刻! 限定100台の「HWA EVO」にハンコック純正装着
  5. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. アステモの軽EV用インホイールモーターやジヤトコの2モーターK12マーチなど、国内サプライヤー技術が熱い!…人とくるまのテクノロジー展2025
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る