【IRL 第13戦】ロードコース最終戦、パワーが盤石

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快晴に恵まれたインフェニオン・レースウェイはアップダウンの連続するテクニカルコース
快晴に恵まれたインフェニオン・レースウェイはアップダウンの連続するテクニカルコース 全 5 枚 拡大写真
インディカー・シリーズ2010年シーズン最後のロードレースが22日、インフィニオン・レースウェイで行われた。

サーキットは全長2.303マイル、自然の丘陵を利用したアップダウンの激しいテクニカルコースだ。カリフォルニアワインの里ソノマにあるサーキットは、旧名の「シアーズ・ポイント」としてご存知の方も多いのではないだろうか。

前日に行われた予選では、現時点でのポイントリーダーにして、一戦を残してすでにロードコースのシリーズウィナーのタイトル獲得を決めているウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が、シリーズ新記録の8回目、自身のキャリア10回目となるポールポジションを獲得した。

日本勢は、武藤英紀(ニューマン・ハース・レーシング)が予選ラウンド1は7番手で惜しくもラウンド2への進出ならず、予選総合14位。マシンセッティングに苦しんだ佐藤琢磨(KVレーシングテクノロジー)も予選第1ステージで敗退。決勝レースは17番手と苦しいポジションからのスタートとなった。

快晴の空の下、75周を争う決勝レースがスタート。25台のマシンが、一斉にターンに突入した。ここで詰まった先行車を避けようとひたダン・ウェルドン(パンサー・レーシング)が、低いウォールを乗り越えてしまいマシンが裏返るアクシデントが発生。レースはファーストラップからフルコースコーションで中断される波乱の幕開けとなった。

その後もコース上の随所でホイール・トゥ・ホイール、テイル・トゥ・ノーズの熾烈なポジション争いが繰り広げられ、コース幅が狭いこともあり接触などの大小のアクシデントが頻発。レースは大荒れの展開となった。

そんな中、ポールポジションスタートのパワーは、グリーンフラッグ下でのピットイン時こそトップを譲ったものの、ほぼ全周回でリードラップを奪う盤石の走りでレースを完全制圧。13戦を終えた時点で早くもポイントランキング2位のダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ・レーシング)に59ポイントの大差をつけ、前戦で獲得が決まったロード・ストリートコースのタイトル「マリオ・アンドレッティ・ロードチャンピオンシップ・トロフィー」に続き、シリーズタイトル獲得に向け躍進をみせた。

一方、17番手と後方からのスタートとなった佐藤は、終始グリップしないマシンをおさえつけながらも、積極的な走行で序盤で14位まで順位を上げると、34周目には11位に浮上。42周目には前を行くマトスをオーバーテイクし10位へとポジションアップを果たした。

最後のルーティンピットは他マシンよりも一足早くピットイン。ピットタイミングをずらす作戦でさらに上位を狙ったのだが、結果的にはこの作戦は裏目に出てしまった。全車がピット作業を終えた時点で先にコース上でパスしていたマトスに先行を許したのみならず、ラストスティントに向け履き替えたレッドタイヤのコンパウンドが最後まで持たず苦しい走行を余技なくされることになった。

ラスト7周を残してのリスタート以後、佐藤のマシンは突然フロントがロックしたような状態に陥り、ステアリングを切っても曲がらなくなり大きくペースダウン。ラスト3周のターンで後続のダニカ・パトリック(アンドレッティ・オートスポーツ)を前に行かせようとしたが、アレックス・ロイド(デイル・コイン・レーシング)が続き3ワイドとなったところで止まり切れずパトリックと接触。18位と大きく順位を下げてのチェッカードとなった。

武藤も一時は11位まで浮上したものの徐々に後退。最終盤には接触もあり17位でフィニッシュした。

インディカー・シリーズの今季も残すところ4戦。来週8月28日のシカゴ戦、9月4日のケンタッキー戦の後、9月18日はいよいよインディ・ジャパン、もてぎ戦。ここから最終戦マイアミまではすべてがオーバルコースでの戦いとなる。

グランプリ・オブ・ソノマ ハイライト動画

《ケニー中嶋》

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