シビック タイプR ユーロ専用の純正Gathersナビを使う…マッチングと操作性はどうか

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2画面モードの案内表示
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2009年に2010台の台数限定で導入された『シビック タイプR ユーロ』。この好評を受けて2010年に再び1500台限定での販売がおこなわれている。その2010年モデルの専用アクセサリーとして、ホンダのテレマサービス「インターナビプレミアムクラブ」に対応した純正ナビキット『VXS-102VSi』が加わった。専用のオーディオフェイスを採用し、インターナビ/SSD搭載/iPod接続&コントロールなど豊富な機能を搭載した据置型カーナビだ。

【画像全24枚】

◆タイプR専用筐体を採用

VXS-102VSiは、2DINサイズの純正カーナビのGahtersブランド(クラリオン製)で、タイプR専用の外観となっているのが特徴だ。インターナビプレミアムクラブでは、交通情報(プローブカー情報)やQQコールの対応をはじめ、Bluetoothによるハンズフリー機能、地図更新サービスなども利用できる。ワンセグ放送の視聴、USB端子経由によるiPod、メモリオーディオプレーヤーの接続、SDカードスロットなどが用意されている。

本体の記憶装置はSSDということで、一般的なHDDナビと比べても起動時間やタッチレスポンスは高速。また、シビックTYPE R ユーロはMT車なのだが、エンジンをストールさせてもナビの復帰が速いというメリットもある(笑)。

◆音声ガイドでの道案内を確実に

基本的なナビ機能は、最近ではメーカやブランドごとの差異が少なくなってはいるが、VXS-102VSiはルートガイドのポリシーというか、独特の設計思想を感じる。一言でいうなら、極力地図表示に頼らない純粋な道案内に徹しているということだ。

デフォルト設定の2画面ガイド表示にしておくと、表示される案内標識のグラフィック、進行すべきレーンの位置、進行方向が大きく表示され、ベースとなる地図の表示をあまり見なくてもスムーズな走行が可能だ。地図上のどのルートに入るかではなく、ちょうど助手席から必要最小限の情報だけをもらって道案内してもらうようなガイドポリシーになっている。

土地勘のないところでは、詳細な地図と進行方向のルートを優先した案内より、どの車線でどの方向にいくかだけを指示してもらったほうが確実なケースが多い。例えばラリー競技では、地図はあまり重要ではなく、コマ図と呼ばれる交差点の進行方向だけを指示した図と競技区間ではコーナーの角度や状況を伝えるペースノートを使用してコースを走行する。

◆車線の選択ミスなどありがちなミスを防ぐための工夫

高速道路での走行中も、詳細な地図よりも前後のインターチェンジ名、SA・PA名、そして自分はどこで降りるのかといった情報があれば十分なはずで、実際高速モードに入ると画面の左半分はインターチェンジ、ジャンクション、SA・PA名のチェーン表示になる。もちろん、これらのポリシーが気に入らなければ、案内表示や2画面構成を禁止して、道路地図が大きく表示されるルートガイドの設定も可能だ。

音声ガイドで便利だったのは、どの車線をキープするとよいかを案内してくれる機能だ。慣れない道では、次の直進は右車線のままでよいのか(右折専用車線になったりしないか)、左に寄ったほうがいいのか迷うことが多い。VXS-102VSiでは、次の案内ポイントまでキープすべき車線を、「左側2車線をキープしてください」などと具体的に走行すべき車線を指示してくれる。直進だからと思って左車線をキープしていたら左折専用車線に入ってしまったというミスを防いでくれる。

インターナビ交通情報は強力な渋滞回避能力

今でこそ通信によるプローブ交通情報を採用するナビゲーションサービスは多いが、プローブの元祖とも呼べるのがインターナビ。サービス開始は2003年で、これまでに蓄積されているプローブデータも膨大。リアルタイムの交通情報を駆使して渋滞回避に生かすノウハウを持つホンダの純正ナビだけに、ルート探索の正確さ・所要時間の短さは折り紙付き。

インターナビ交通情報は5分・10分など任意の間隔で更新できる。実際、編集部のある中野から筆者の自宅がある川崎へ移動する途中、ダイナミックに変化する渋滞状況に応じてルートを最探索してくれた。通常のVICSよりも遙かにきめ細かい道路網をカバーしているので、信頼性は高い。

◆バックカメラのマッチングに純正品質を実感

それではAV面を見てみよう。VXS-102VSiでは、iPodやUSBオーディオ機器の外部接続は、センターコンソールの収納ボックス内にでているコネクタを利用する。他のカーナビでは、グローブボックスにUSBコネクタを配線するものがあるが、グローブボックスはたいていの場合、整備手帳や車検証、ウェスなどが散乱しがちで、そこにiPodや携帯オーディオ機器を接続するとケーブルや本体が埋もれたりする。しかも運転席からはちょっとアクセスしづらい。センターコンソールからケーブルが出ていればこのような問題はかなり改善されるはずだ。

もうひとつ特筆したい点がある。レビューした車にはオプションでリアビューカメラが搭載されているが、このカメラの画像がとても鮮明だった。夜間や暗い地下駐車場でもリアの様子が明るく鮮明に表示される。

バックカメラは後付け品の場合、レンズの口径やCCDの解像度などから画面が鮮明でなく、雨天、夜間などあまり有意な情報が得られないことがある(本来、カメラ映像だけを頼りにしてはいけないのだが)。シビックTYPE R ユーロ専用カーナビのリアビューカメラの映像はオプション設定なのに、そのようなことはない。また、カメラ本体が外装にでっぱらずに取り付けられるのもうれしい。このあたり、純正品質を実感できる部分だ。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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