【マツダ SKYACTIV 試乗】市販モデルを大いに期待…松下宏

試乗記 国産車
SKY-G
SKY-G 全 6 枚 拡大写真

マツダが「SKYACTIV」と呼ぶ新技術の集合体を発表した。中でもエンジンは世界最高の圧縮比14.0を実現したガソリンエンジンと、世界最低の圧縮比14.0を実現したディーゼルエンジンを実用化するという。これにSKYACTIVのトランスミッションを組み合わせ、シャシーもSKYACTIVを反映させた技術検証車に試乗した。

とにかく印象が良かったのはSKYACTIV-Dのディーゼルエンジンだ。レッドゾーンが5200回転からと、ディーゼルとしてはかなり高回転型のエンジンに仕上げられいて、しかもその回転数に達するまでの吹き上がりがとても滑らかだ。踏めばレッドゾーンの中まで回っていくほどの素性の良さがある。

高速走行なども得意とするところで、マツダのテストコースでは220km/h超まで加速することができた。このエンジンが高価な後処理技術を使うことなく、ポスト新長期規制に対応するクリーンディーゼルになるというのだから驚く。

ほかにもSKYACTIVのATはレスポンスがとても良かった。アクセルワークに対して直ちに回転が立ち上がり、加速していくダイレクト感があった。またシャシーはブレーキング時のノーズダイブを抑えるなど、安定感の高い動きを示した。

これらの技術が実際の市販車にどのような形で具現化されるかはまだ分からないが、20102年初頭と言われるSKYACTIVをテンコ盛りにした新型車には大きな期待がかけられる。

その前の2011年中盤には、『デミオ』のマイナーチェンジでSKYACTIV技術の一部を盛り込むことで、ハイブリッドに頼ることなくリッター30km/リットルを実現するという。これもまた楽しみなクルマにある。

■5つ星評価
パッケージング:?
インテリア/居住性:?
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ RAV4 新型の価格は390万~630万円と予想…電動グレード体系に再編
  2. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  3. スズキ『ジムニー』、フランス最終モデルは55台限り…6月末に発売へ
  4. メルセデスの名車「190E エボ2」が復刻! 限定100台の「HWA EVO」にハンコック純正装着
  5. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
  5. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
ランキングをもっと見る