【フィアット 500ツインエア 試乗】キュートな優等生…まるも亜希子

試乗記 輸入車
500ツインエア
500ツインエア 全 12 枚 拡大写真

日本のほとんどの軽自動車が3気筒エンジンだから、それより小さな2気筒エンジンで875ccというのは、いったいどんな感覚なのだろうとワクワクしながら走らせた。ブルルンッという目覚めの音に続いて、ボロロロというバイクにも似たアイドリング音が聞こえてくる。

まずは街中へ、発進。ほんの少しだけ、アクセルペダルの踏み込みに対する反応が遅い気がしたけれど、速度が20km/hくらいまでのってくれば、そのあとはもう気にならない。むしろ、フロントが軽いからか、キビキビとした元気な走りが楽しめる。とくにステアリングの適度な剛性感は、小さくても上質なクルマに乗っているという気持ちにさせてくれた。

高速道路では、「どこからこんなパワーが?」と驚くほど余裕で流れについていく。さすがに追い越しレーンではノイズが騒がしくなり、追い越すまでの時間も長いけれど、これだけ走ってくれれば十分。そう思えるほど頼もしかった。乗り心地はチンクエチェントの1.2と同等か、それよりやや良いかもしれない。運転席にいる限りでは、まったく不満は感じなかった。

そしてやはり感心するのは、215万円からという価格でも、ESPやサイドエアバッグ、緊急時のハザードランプ点灯機能といった安全装備がすべて標準装備というところ。燃費も10・15モードで21.0km/リットルと申し分ないことを考えると、キュートな見た目で覆われた優等生という言葉がぴったりかもしれない。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★

まるも亜希子|カーライフ・ジャーナリスト
映画声優、自動車雑誌編集者を経て、カーライフ・ジャーナリストとして独立。現在は雑誌・ウェブサイト・ラジオ・トークショーなどに出演・寄稿する他、セーフティ&エコドライブのインストラクターも務める。04年・05年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本カー・オブ・ザ・イヤー(2010-2011等)選考委員、AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。

《まるも亜希子》

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