【シトロエン DS4 試乗】クルマ界に新しいモードを提供…青山尚暉

試乗記 輸入車
シトロエンDS4
シトロエンDS4 全 15 枚 拡大写真

クーペとSUVのクロスオーバー…。なんてもうめずらしくもないが、『C4』をベースにショーティ&ワイドなプロポーションを与えられた、SUV風味の超個性派モード系プレミアムモデルがシトロエン「DS」シリーズ第2弾となる『DS4』。

とくにリヤドアの存在を消し去るような内蔵ドアオープナーの処理はクーペルックへの強いこだわり。とにかく内外装ともにカッコ良すぎ! ちなみにリヤサイドウインドーはハメ殺しで昇降せず。リヤドアデザインを見れば、どうやってもウインドーは下がりませんね。

グレード、エンジンは2タイプ。「シック」は1.6リットルターボ、156ps+6速EGS(2ペダルマニュアル)に17インチタイヤの組み合わせ。上級の「スポーツシック」は1.6リットルターボ、200ps+6MTに18インチタイヤという組み合わせだ。

ズバリ、フランス車初心者を含めた一般的なユーザーに薦めたいのはシックのほう。スポーツシックは素晴らしく速く、クラッチは軽く、MTのシフトフィールも悪くないものの、乗り心地がフランス車への期待値からすると硬すぎ。山道で右へ左へステアリングを切るようなシーンでは足が突っ張る感じで走りにくかったりする。シートは革張りでデザインも抜群だが、後席はお尻がズルズル滑りやすい。

一方、シックは156psでも十分に速く、下からのトルクも不足なし。とにかく走りは軽やかで気持ち良く爽快で、足回りはフランス車、シトロエンに期待するしなやかさを持ち合わせ、乗り心地はもう快適そのもの。結果的に飛ばしたときに走りやすい。

EGSはオートモード(A)だと1-2速の変速で船を漕ぐような感じになりがちだが、気になるのはそこだけ。もちろん、パドルシフトによるマニュアル操作を行えばずっとスムーズに走れる。

最後に愛犬家としてDS4で嬉しかったのは、アクセサリーカタログにペット用品がふたつラインナップされていること。犬が自ら飛び乗れるのは後席のほうだが、そこに敷くペットシートカバーと、荷室と後席を仕切るドッグネットが用意されているのだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
ペットフレンドリー度:★★★

青山尚暉|モータージャーナリスト
自動車雑誌編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に執筆。ペット(犬)、海外旅行関連の書籍、ウェブサイトも手がける。

《青山尚暉》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
  5. 【BYD シーライオン7 新型試乗】全幅1925mmの堂々サイズも「心配無用」、快適性はまさに至れり尽くせり…島崎七生人
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る