【シトロエン DS4 試乗】ユニークさと障壁を承知の上で…岡本幸一郎

試乗記 輸入車
シトロエン DS4
シトロエン DS4 全 5 枚 拡大写真

1年前に出た『C3』や『DS3』は、ユニークなだけでなく完成度も高いクルマで、これはいいなと思った。ところが、少し前に出た『C4』はつかみどころがなく、どんなクルマかと尋ねられると返答に困るクルマだった。そんなわけで、『DS4』はどうなるのだろうと気になっていたのだが、こちらはなかなか見どころの多いクルマだった。

ちょっと大きめのホットハッチ路線かと思いきや、車高を高めてSUV的な要素を与えたという特異なキャラクターも独創的で面白く、独特のインテリアも興味深い。

また、C3に続いて採用されたパノラミックウインドウも、あらためて気に入った。一般的なサンルーフ(パノラマルーフを含む)というのは、開口部が前席乗員の頭上から始まるので、前席乗員にとっては、実はそれほど大きな開放感を提供してくれるものではない。ところがパノラミックウインドウであれば、前席乗員も開放感を味わうことができて良い。

ユニークなクルマながら、後席のウインドウは開閉不能。とはいえ、とりあえず4枚のドアがあるし、居住性は高いし、ラゲッジ容量はクラス最大級という実用性の高さも持ち合わせているところも良い。

日本で乗るには、HパターンのMTと、2ペダルながら変速時の失速感が気になるESGという2つの設定しかないトランスミッションが障壁となることだろうが、リアドアの件を含め、すべて承知の上で乗れば、なかなかハマれるクルマではないかと思う。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★

岡本幸一郎|モータージャーナリスト
1968年富山県滑川市生まれ。学習院大学卒業後、生来のクルマ好きが高じて自動車メディアの世界へ。自動車情報ビデオマガジンの制作、自動車専門誌の記者を経てフリーランスへ。近年はウェブ媒体を中心に活動中。「クルマ好きのプロ」として、ユーザー目線に立った視点と幅広い守備範囲を自負し、レスポンス試乗記には他媒体では諸事情により書きにくい本音も!?

《岡本幸一郎》

岡本幸一郎

1968年、富山県生まれ。学習院大学を卒業後、自動車情報映像の制作や自動車専門誌の編集に携わったのち、フリーランスのモータージャーナリストとして活動。幅広く市販車の最新事情を網羅するとともに、これまでプライベートでもスポーツカーと高級セダンを中心に25台の愛車を乗り継いできた経験を活かし、ユーザー目線に立った視点をモットーに多方面に鋭意執筆中。日本自動車ジャーナリスト協会会員。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 軽自動車よりも小さい! 15歳から運転できるオペル、約132万円から販売
  3. シートに座ると自動で送風開始、取り付け簡単「クールカーシート」2モデルが発売
  4. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  5. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る