日産自動車は2日、2012年3月期の第2四半期累計決算および通期業績予想の修正値を発表した。通期は世界での販売好調を受け、営業利益は前回予想を500億円上回る5100億円(前期比5.1%減)に上方修正した。
世界販売はおおむね全地域で上方修正し、前回より15万台多い475万台へと3%積み上げた。タイ洪水の影響は同国での生産減が4万台と、比較的軽微となる見込み。純利益は200億円増額の2900億円(9.2%減)に修正した。
下期の為替レートは1ドル80円と現状より円安方向に想定した。志賀俊之COOは、「政府は円高是正に積極的に動いており、(政府への)応援もあって80円以外で業績予想は作りたくなかった。足元はそれ以上の円高なので、対応は積極的に進める」と述べた。
上期の営業利益は前年同期比7.5%減の3097億円、純利益は12%減の1834億円だった。志賀COOは「厳しいマクロ経済環境や円高にもかかわらず、確かな実績が残せた」と評価した。