【レクサス GS 開発ストーリー】チャレンジは“Theセダン”

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レクサスGS新型
レクサスGS新型 全 9 枚 拡大写真

レクサスから発表された新型『GS』はこれまでのクーペライクなデザインから一転、正統なセダンに生まれ変わった。

デザインを担当した、デザイン本部レクサスデザイン部主幹の稲冨克彦さんはこの変化に対し、「今回はまっとうなセダンですが、チャレンジしているつもりです」と話す。

なぜなら、「歴代GSは、呼び方は違えども、必ずチャレンジしているクルマだと思うのです。今回は“Theセダン”の中でスピンドルグリルに初めてトライしたり、走りをさらに強化したりしていますので、チャレンジ精神を持ったクルマというイメージを持っているユーザーには喜んで頂けるでしょう」。

同時に、「これまで、GSはちゃんとしたセダンじゃないと思っていたユーザーたちは来てくれると思います」と、新たなユーザー層への期待もある。

そもそも、初代にあたる『アリスト』は当時としては圧倒的にロングキャビンで、クーペライクではなかった。「即ち、色々な提案が出来るのです。そこで、今回はBMW『5シリーズ』やメルセデス『Eクラス』と真っ向勝負です。これまでは、彼らから少し外したところで勝負をかけていましたが、今回は同じ土俵でガチンコ勝負するつもりでやりました」と気合を見せる。

パッケージに関しては、「彼らはセダンを作るのがうまいですね。ちゃんと乗れるものを作って、広いねといわせています。ただ、彼らは徐々に大きくなりました」。しかし、GSはサイズアップはほとんどしていない。

「今回は全幅を20mm増やしていますが、タイヤの張り出しに使っただけ。コーナリングのために使ったのです。よく日本車は全幅いっぱいにドアパネルを広げますが、横方向に関してGSは不満が無いと考えているので、走りに徹するためにワイドトレッドにし、それを吸収するために意匠枠としてもらっているのです」。ドア全幅よりもホイール全幅の方が広いのだ。

稲冨さんは、「素直にタイヤが寸法通り出ているのです。真正面から見るとヘッドライトのわきにフェンダーのフレアが見えています。なかなかここまで出ているのはないでしょう」と笑った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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