【特集 クルマと震災 2012】避難生活実体験を経て…青山尚暉

エコカー ハイブリッド
東日本大震災による液状化(千葉県浦安市、2011年3月)
東日本大震災による液状化(千葉県浦安市、2011年3月) 全 12 枚 拡大写真

実は3月11日、ボクの住む東京ディズニーリゾート近くの住宅街も、TVなどで報道されたように深刻な液状化被害を受けた。

【画像全12枚】

地盤沈下し大きく傾いた家も少なくなく、道路はうねり亀裂が入り、何台ものクルマが液状化で吹き上げた水分を多く含んだ砂に埋まり、地中に埋まった水道管やガス管が破裂、下水道も破壊された。

HVのありがたみを実感

幸い、わが家の被害は最小限だったものの、およそ1か月半、上下水道が使えない状況だった。トイレは公園の仮設トイレ、お風呂は2〜3日に1度、クルマで30分程度の距離にある娘の耐震マンションか、近くのホテルのお世話になった。

わが家は立地的にどこかへ風呂に入りに行くにも、水を買い出しに行くにもクルマが必要だが、自分のクルマは燃費対策のためガソリンを軽く積む習慣もあって、その日、5分の1程度しか入っていなかった。震災から数日が経過しても近隣のガソリンスタンドは大きな被害を受け休業しているところがほとんどで、ちょっと足を伸ばしても1000円分しか入れられないのに大行列との情報。しばらくはガソリンを入れるのもままならない状況だったのだ。その教訓を生かし、今ではいつも満タンを心がけている。

ただ、3月11日の午前11時に、試乗の仕事のためガソリン満タン状態の『プリウス』を借りていたのが不幸中の幸いだった。ほとんどガソリンの減りを気にせず走れたため、外出先で被災し、その近くの避難所にいた家族を救出しに行くこともできたし(わずか15kmの距離なのに片道3時間もかかった)、わが家と同じように、愛車がガス欠寸前の知り合いを相乗りさせ買い出しやお風呂に入りに行ったりしたものだ。HVのありがたみを心底、実感した経験である。

ミニバンは簡易避難所になる

ところで、わが家のクルマはミニバンである。大人3人と家族の一員としての大型犬1頭の暮らしだが、東日本大震災を受け、ますますミニバンが手放せなくなっている。その理由は東北の被災地でもそうであるように、多くの避難所に動物が入れないからだ(仮設住宅も)。実際、ボクのところにも行政から「今後、何かあったとき、避難所に動物は入れません。あしからず」という家族の一員としてのペットを軽視する通達が届いたところである。その件に関しては、今後、行政とかけ合うつもりでいる。

万が一、自宅に住めないような状況になったとき、わが家はどうすべきか? 愛娘と言っていい愛犬と離れ離れになることなどできないボクとしては、愛犬を含む家族が雨風寒さをしのげるミニバンをマイ避難所にすると決めている。ある程度以上のサイズのミニバンなら人も犬も足を伸ばして寝られるし、プライバシーも守れる。犬が道を歩けないような状況になったときに威力を発揮するであろう愛犬の愛車(超大型カート)や避難グッズを積み込むスペースもある。

2004年に起こった新潟中越地震の際、避難所が人で溢れ、多くの被災者、ペット連れの被災者がマイカー車内での避難生活を余儀なくされたとき、血栓症(エコノミークラス症候群)が問題になったが、ミニバンなど、比較的車内が広く、足を伸ばすことができるクルマでの血栓症(エコノミークラス症候群)被害は少なかったと聞くから、わが家ではもはや選択の余地なしである。

小中型HVミニバンにもAC100V/1000〜1500Wコンセントを

もちろん、ミニバンでもHV、さらにAC100V、1500W電源付きが理想だが、今、新車で選べるのは『エスティマHV』のみ。同等グレードのガソリン車に対して80万円以上高い値付けには抵抗あり。これからはより多くのHV車に、手の届きやすい価格の小中型HVミニバンにもAC100V(1000〜1500W)電源を完備、またはOP設定して欲しいと強く要望する。

車載震災対策グッズ

わが家のクルマに積んでいる、あるいはすぐに積み込めるよう準備されている、被災体験から厳選した車載震災対策グッズの一部は以下の通り。

飲料水
非常食
LEDライト&ランタン+電池
救急キット(医療品)
携帯電話充電器(DC12Vおよび蓄電タイプ)
テレフォンカード&小銭
緊急用簡易トイレキット&トイレットペーパー
軍手(絶縁タイプ)
毛布
携帯TV
パンク修理剤
牽引ロープ
キャリーカート
タオル類
折り畳みバケツ
愛犬のフード、首輪、リードなど(犬の飼い主のみ)

《青山尚暉》

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