4日、米国で開幕したニューヨークモーターショー12。報道陣からひときわ注目を集めたのが、米国のテラフージア(TERRAFUGIA)社が開発した“空飛ぶ車”、『トランジション』だ。
トランジションは車と軽飛行機を合体させた、新しい移動手段。2シーターの室内の後方にエンジンをレイアウトし、後輪を駆動して走行する。車としての性能は、最高速105km/hだ。全幅は約2mでガレージに収まる大きさで、米国での公道走行に必要な法規に適合する。
軽飛行機への変身は、左右に跳ね上げられた翼をセットするだけの簡単さで、作業に要する時間はわずか30秒。走行用エンジンが飛行用も兼ねており、飛行速度は最高185km/hで、最大航続可能距離は約790kmだ。
トランジションは3月23日、米国ニューヨークで最新プロダクションプロトタイプを使った飛行テストを無事終了。ニューヨークモーターショー12の会場では、トランジションのベース価格が27万9000ドル(約2300万円)とアナウンスされ、いよいよ最初のデリバリーが間近に迫ろうとしている。
テラフージア社のアンナ・マラセック・ディトリッチCOOは、「ニューヨークモーターショー12では、実用的で公道走行が可能な世界初の空飛ぶ車を多くの来場者に見てもらいたい」と述べ、同車の販売に意欲を見せた。