【MINI クーペ 試乗】タイトな運転席と硬い足回り…松下宏

試乗記 輸入車
ミニ・クーペ
ミニ・クーペ 全 10 枚 拡大写真

MINI『クーペ』のクーパーとクーパーSに試乗した。MINIのルーフをつぶしたかのような外観デザインは、個人的には単純にカッコ良いといえる感じでもないが、スポーティで良いという人もいる。いずれにしてもミニの中でひときわ個性的なデザインである。

運転席に乗り込むと、MINI初の2人乗りの室内空間はいかにもスポーティなコクピット感覚のものとされている。着座位置の低さはMINIに共通するものだが、クーペは特に低さが感じられ、スポーツシートの装着によってよりタイトな感覚となる。

クーパーはスポーツシートがオプション設定だが、試乗車には4万6000円のスポーツシートが、またクーパーSの試乗車と合わせて27万円のレザーシートが装着されていた。

クーパーの自然吸気エンジンは90kW/160N・m、クーパーSのターボ仕様エンジンは135kW/240N・mのパワー&トルクを発生する。クーパー用のエンジンでも十分にスポーティな走りが楽しめ、クーパーSなら余裕十分といった感じになる。

それぞれ1200kg台の車両重量は、ボディの大きさを考えたらちょっと重い印象ながら、走りはその重さを苦にする感じではない。6速ATの滑らかな変速フィールと合わせて、どちらもミニらしいスポーティな感覚の走りが可能だ。

足回りは硬い。どちらも204/45R17サイズのタイヤがオプション装着されていて、クーパーでも相当に硬めの印象があったが、クーパーSはさらに一段と硬めの味付けだった。

クーパーSで高架道路の継ぎ目部分を走るようなシーンでは、ガンガン突き上げがくるような感じだったから、クーパーSを買おうとするユーザーは試乗して乗り心地の硬さを確認してから買うことだ。

試乗車はクーパーが310万円の本体価格に対して90万円ほど、またクーパーSは352万円の本体価格に対して70万円ほどのオプションが装着されていた。

このように個人の好みに合わせていろいろな仕様を選ぶのがMINIの買い方だから、オプションを含めた購入予算を考えることも大切だ。

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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