クラリオンの自動車向けクラウドサービス「Smart Access」戦略を新製品から読み解く

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スマートフォン連携が特徴のクラリオンNX612/712
スマートフォン連携が特徴のクラリオンNX612/712 全 14 枚 拡大写真

クラリオンが発表したナビゲーションの新製品『NX712』『NX612』。両モデルは従来の「スムーナビ」を引き継いだ中核モデルで、ストレージには16GBのSDHCカードを採用、またエンタメ用として別スロットを持つ(NX712は4GB SDHCカードが同梱)。

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注目は業界トレンドのスマートフォン連携を取り入れたこと。iPhoneと接続することで、クラリオンが提供する専用アプリの利用が可能だ。当初提供されるアプリはインターネットラジオを楽しめる「TuneIn Radio」、ニュースをチェックできる「News4Car」、天気予報の「Weather4Car」、Facebook連携の「FB4Car」、そしてTwitter連携の「Tweet4Car」の4つ。これらは、専用のアプリランチャー「Smart Access」から立ち上げる。

FB4CarとTweet4Carでは、各ソーシャルメディアのタイムラインをできるだけでなく、定型文の簡易メニューによりナビのモニターからの投稿も可能となっている。またニュース表示の「News4Car」は記事タイトルおよび本文の冒頭部分のみが閲覧できる仕様となっている。

また、従来モデルで対応していたナビゲーション内アプリ「CARDGET(カージェット)」には「ドライブでタクシー」「ドライブでワリカン」「トイレサーチ」「道の駅サーチ」という4つのアプリがラインナップに加わった。特にユニークなのは「ドライブでタクシー」で、料金計算は都道府県ごとの料金基準に順じた計算をおこない、深夜割り増し料金なども反映させる。さらにタクシー運転手の音声まで再現するという凝りようだ。いつも往復する通勤道をタクシーで走ったらいくらくらいになるかなどのシミュレーションにも使えるだろう。

いずれもエンタメ性と実用性に配慮したユニークなアプリ群だが、アプリランチャーの安定性や、一部のオンラインに機能にはスマートフォンのほとんどが対応していないBluetoothのDUNプロファイルが必要なものがあったりと使い勝手としてはまだまだ改良・改善の余地があるのも確かだ。

この夏モデルとしては、トヨタのディーラーオプション向けにスマートフォンのナビゲーションアプリを車載モニター上で操作可能にする「ディスプレイオーディオ」がついに登場したが、クラリオンはナビとは異なる方向性でスマートフォン連携を打ち出してきた。クラリオンも、年初のオートサロンにはススキ『MRワゴン』向けに提供する車載器をベースにしたディスプレイオーディオを出展しているほか、北米でも7インチのオンダッシュモデルを発表済みだ。さらに同社は車載機とスマートフォン/タブレットなどとのコネクティビティを規格化する団体「MirrorLink」のコアメンバーでもある。

説明員によれば「当然、日本国内でもディスプレイオーディオの流れは注視している」とコメントするが、「日本のドライバーは、精度や案内などナビゲーションに対して非常にレベルの高い要求を持っており、そうしたニーズを満たすのは現状は2DINサイズのナビである」と述べる。日本国内市場ではOEMや市販マーケットで2DINナビの需要が根強くあり、この春夏モデルでは、その分野で抜かりのない商品展開を優先させたかたちだ。

かつてWindows Automotive搭載の車載PC「AutoPC CADIAS」やインテルAtom&Linuxを採用した車載インターネット端末「MiND」といった意欲的な製品を放ってきたクラリオンが、自動車向けのクラウド型テレマティクスサービス「Smart Access」戦略によって、どのようなITプレイヤーとの連携を実現していくかも注目だ。

《北島友和》

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