就職に役立つ修士号ランキング…フォーブス

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役立つ修士号ランキング
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 経済誌フォーブスは、米国での就職に役立つ修士号と、役立たない修士号のランキングをそれぞれ上位5研究科まで発表した。役立つ修士号は、準医師資格が第1位を獲得し、コンピューターサイエンスが第2位にランクインした。役立たない修士号の第1位は図書館情報学だという。

 米国では、失業率が8.2%、不完全雇用率が18%を非常に高く、学部卒業生が進路選択を悩んでいる。雇用状況改善の見通しが立たない今、大学院に進む学生が増えているという。

 フォーブスによる同調査は、350万人の業界別平均給与データと、2010年から2020年までの業界別雇用拡大・縮小予想をもとに、修士号取得後の就職の可能性と給与を考慮したランキングを作成した。

 もっとも役立つ修士号とされたのは、準医師資格。中堅社員の平均年収が約780万円で、修士号が就職に役立つ可能性は30%とされている。第2位は、コンピューターサイエンスで、平均年収は870万円と準医師資格より高いが、実務に役立つ可能性は22.3%とされている。第3位は、電気工学の970万円・17.7%で、その後の第4位に数学の730万円・24.7%と情報システムの760万円・23.3%がランクインした。

 就職への影響が低く、給与面でも劣るのがワースト第1位の図書館情報学の450万円・8.5%。雇用ニーズが低く、平均収入がほかの業界に比べ低いことが影響したのではないだろうか。ワースト第2位は英語で、500万円の8%、第3位は音楽の460万円・11.3%、第4位は教育学の480万円・14.7%、第5位は生物学の590万円・12%となった。

 医師のアシスタントとして業務に携わる準医師が求められているのは、米国特有ともいえるが、医療・IT系に比べ年収も雇用機会も劣る文科系の現状は日本と似ているのではないだろうか。電気工学、物理学、経済学などの修士号がトップ10にランクインしている一方で、MBAはランク外だった。取得者数が比較的多いことが影響しているようだが、今後2020年までに求められる能力は変化していくことが明らかになった。

 米国の修士課程は、約2年間に及ぶ独自研究成果を論文としてまとめる高い能力が問われる。そのため、博士課程に進むことを前提に修士課程を用意している大学院が多く、就職解決策として扱われることは少なかった。就職難が大学院生を増やす現状は米国だけの問題ではなく、日本の学生も就職・進学の選択を今まで以上に真剣に考える必要があるだろう。

就職に役立つ修士号と役立たない修士号のランキング…フォーブス調査

《湯浅 大資》

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