音声通話機能なしのほぼスマホ…VoIPアプリ通話で事足りるのか

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アプリやその他機能は普通のスマホと同等だ
アプリやその他機能は普通のスマホと同等だ 全 7 枚 拡大写真

 データ通信専用端末(MEDIAS NEC-102)に下り最大14Mbpsのモバイル通信サービス「BIGLOBE 3G」専用のSIM(UIM)カードがセットになった「MEDIAS for BIGLOBE」は、思い切って端末自体から音声通話機能を省いているため“ほぼスマホ”と呼ばれている。この「ほぼスマホ」を使った所感について、前回は基本的な概要をお伝えしたが、今回はもう少し掘り下げて、テザリング機能や「Skype」などVoIPを利用したアプリでの通話などを紹介していく。

■対応エリアの広さが心強いテザリング、オリジナルウィジェットも便利

 前回も少し触れたように、「ほぼスマホ」はテザリング機能に対応しており、追加料金なしで最大5台までの同時接続が可能。ノートPCやタブレット、携帯ゲーム機など複数機器で発生している通信費の節約にもつながる。また、SIM(UIM)カードを取り外して、カードスロットのある携帯ゲーム機などに取り付けて直接使うことも可能。筆者は、外出先でノートPCを使用する際にモバイルルータ代わりに使用したが、ドコモFOMAエリアの広い対応エリアが心強かった。厚さ約7.9mmというスリム仕様も持ち歩きやすさの点で非常に大きなポイントだろう。

 テザリングへの切り替えは設定画面からでも行えるが、便利なのがプリインストールされている独自ウィジェット「Wi-Fi APスイッチ」。ホーム画面中央に配置されており、これをタップするだけでテザリングのオン/オフが切り替えられる。また、接続までのスピードも特長で、テザリングをオンにすると数秒程度でノートPCのほうに認識された。通常のモバイルルータでは、速いものでも起動に1分前後かかるが、それに比べると遥かに速く、ストレスなく通信を開始できる。

■音声通話を除けば普通のスマホと同機能

 音声通話機能を省いている「ほぼスマホ」ではあるが、アプリ利用やWebブラウジングなどその他の機能は通常のスマートフォンと同等であり、ワンセグや赤外線通信にも対応している。

 アプリに関しては、「Gmail」、「Googleマップ」など基本のアプリに加え、スマホ上で各種OfficeファイルやPDFの閲覧・編集が可能な「Quickoffice」、日本語入力システムとして高い評価を得ている「ATOK」、さらにはBIGLOBEオリジナルアプリから、「andronavi」「ついっぷる」「Gポイント」等がプリインストールされている。筆者はこれまでTwitterクライアントとしてはオフィシャルアプリを使用していたが、「ついっぷる」を利用してみたところ、撮影画像を投稿したり、自分のツイートへの返信などイベントについてわかりやすい工夫がされていたり、ストレスなく使えて気に入った。また、細かい点ではあるが、ホーム画面に「オンラインサポート」がプリインストールされているのも、スマホ初心者や、初めてAndroid端末を持つという人には嬉しい点ではないだろうか。「オンラインサポート」のアイコンをタップすれば、使い方ガイドやよくある質問集、お役立ち関連リンクなどをすぐに確認することができる。

 もう一つの特長は、VoIPを利用した音声アプリを使えば通話も可能な点だ。「ほぼスマホ」に「Skype」をインストールすれば、アカウントを持っている人ならば、IDとパスワードを入力すればすぐに使うことができる。クラウドサービスなのでコンタクトリストなどもすべて引き継がれる。固定電話や携帯電話に発信したい場合は、スカイプクレジットなどを購入するか、050番号が割り当てられる有料サービスに登録する必要があるが、コンタクトリストに登録した相手であれば無料で通話ができる。「Skype」の音声帯域はCD並みといわれるだけあって、通話の音声品質については問題なかった。「ほぼスマホ」は、プリインストールアプリ以外にも、「Google Play」から自由にアプリをインストールすることももちろん可能なので、様々なアプリの利用を試してみるのも良いだろう。

 「ほぼスマホ」は、音声通話を省くことで、初回で触れたランニングコストの安さを実現し、また追加料金なしでテザリング機能も利用できるなど、ビジネスパーソンには非常に魅力的なサービスであるといえる。

音声通話なしの“ほぼスマホ”はどこまで使えるか……MEDIAS for BIGLOBEを持ち歩く(後編)

《中尾真二@RBB TODAY》

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