WRCの統括団体であるFIAが、次期プロモーター公募の入札を開始したのは2月のことだった。現在のプロモーター、ノースワンスポーツが親会社CSIの破産管理に伴い契約終了を申し入れたためだ。
FIAの予備審査には、レッドブル・メディアハウスと南アフリカの企業連合一社、そしてユーロスポーツが残った。WRCに参戦するマニュファクチャラー、チームに対してプロモーターの交代が正式に伝えられたのは、今月のラリー・フィンランド中だ。
チームがレッドブルのスポンサーを受けるシトロエンのイブ・マトンは、今回の流れを支持するひとりだ。
「メディアハウス(レッドブル)がWRCのプロモーターになるべきだと思っている。ただしメディアハウスとわれわれのスポンサーのレッドブルは、あくまでも別の存在だということは指摘しておきたい。彼らにはこういう事柄をきちんと処理する能力がある。単なる企業プロモーションのためだけの参入ではない。WRCに資金を注ぐと決めたからには、中途半端なやり方はしないだろう」
相次ぐメーカー撤退により斜陽の感もあるWRCだが、再びメジャーモータースポーツに返り咲く好機になるかもしれない。