ITSへスマートフォンを持ち込むことでビジネス化へ 講演会「中部から始まる次世代ITSの世界」開催

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八ヶ岳構造構想
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ITSの世界でスマートフォンの存在が重要度を高める中、12月12日、名古屋駅前のミッドランドホール5階で「中部から始まる次世代ITSの世界」という講演会が開かれた。各講演に共通するキーワードはスマートフォンである。

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基調講演は中部経済産業局地域経済部長大橋良輔氏による「八ヶ岳構造創出戦略の中核としての次世代自動産業と自動車情報化連携」。八ヶ岳構造構想とは中部地域に存在する高度なものづくり基盤技術の集積とし、て航空機・次世代自動車・ヘルスケアなど8つの峰を建て、当地区オリジナルの成長戦略を展開しようというもの。次世代自動車関連ビジネスはその最も高い峰となる。この8つの峰の裾野はつながっていてシナジー効果を呼び、モノ作りにとどまらずサービスと連携して、社会システムにまで昇華させようという構想だ。

次に「多様なメディア・デバイスが共有・連携するITSの潮流」と題して国土交通省国土技術政策総合研究所高度情報化研究センターの長塚田幸広氏が講演。日本にはない海外のダイナミックプライシングとしてのレーン規制の例が報告され、また2001年のETCセットアップ開始の10年前から標準化作業が地道に続いていたことで今のETC成功があると、標準化の重要性を説いた。またACC搭載車が1割程度あれば渋滞が減ること、EVに対する走行距離による課税、走行中の非接触型ワイアレス給電など多彩な内容が話された。

総務省東海総合通信局無線通信部長・大蔵啓氏は「総務省におけるITSの取り組み&第4世代移動通信システムの検討状況」としてITSに関わる電波行政に関して総論が述べられ、スマートフォンにとって重要な真の4GであるLTE-Advancdに関してや、天候に左右されにくい20cmの最大分解度を持つ79GHz帯車載レーダーが本年度中に制度整備されることなどが報告された。

休憩をはさんで愛知県立大学情報科学共同研究所の小栗宏次教授が「次世代ITSにおける人間情報系の活用とプローブへの適応」として、ドライバーを常時センシング(心電図や血圧など)し、体調、精神状態、気分、認知能力、常異常などを数値化して警告することでクルマを安全かつ快適にする研究の現状を発表。現在は日本の研究が進んでいるが、海外が追い上げてくる危惧を述べた。

次の「名古屋大学のITS研究開発リソースと産学連携の取り組み」は名古屋大学グリーンモビリティ連携研究センター森川高行教授の講演。10年に及ぶ様々な実証実験紹介のあと、ナゴヤ大都市圏において、世界最先端のモビリティ技術が集積し、都市交通問題を実際に解決している姿を世界に発信し続けるという、グレーターナゴヤ都市モビリティ構想が語られた。

最後にインターネットITS協議会事務局長の時津直樹氏が講演。スマートフォン・スマホアプリ・車輌のCAN情報を取り出すITS-ECUを使ってクルマの新たな便利さや楽しみを引き出すスマートフォンITSの世界。このスマートフォンITSのプラットフォームを提供するスマートフォンITSコンソーシアム構想が説明された。共通プラットフォーム上で車載器やアプリが開発され、ソフトの流通管理までが行われるスマートフォンITSコンソーシアムはいよいよ今年度末に設立されるとのこと。

これまで名古屋・中部地区では様々なITSの実証実験が活発に行われてきたが、スマートフォンという強力なツールを得ることで、いよいよビジネスに向かって動き始めていることが実感できる講演であった。

《水野誠志朗@DAYS》

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