キャンパー鹿児島、“Made in 薩摩”の特装車で中国展開へ

自動車 ビジネス 海外マーケット
キャンパー鹿児島、“Made in 薩摩”の特装車で中国展開へ
キャンパー鹿児島、“Made in 薩摩”の特装車で中国展開へ 全 12 枚 拡大写真

生活アイテムの高密度実装と丁寧な仕上げが売りの日本製キャンピングカー。そのクルマ作りのノウハウを特装車に生かし、海外に売り込もうという動きが出てきている。

【画像全12枚】

鹿児島を拠点にキャンピングカーの製作、販売を行なっているキャンパー鹿児島の川崎康一郎社長は「早ければ今年にも豊田通商と共同で香港でリムジン化した特装車の販売を開始する予定です」と、中国向けの特装車ビジネスに関するプランを語る。

「中国では日本と同じくミニバンの人気が高い。なかでも市販車に飽き足らない富裕層は、ミニバンの内装を豪華に改造した特装車に強い関心を持っています。キャンピングカー製作で培ったクラフトマンシップを投入したオーダーメイド車で、鹿児島発のものづくりをアピールしたいですね」

“Made in 薩摩”を標榜するキャンパー鹿児島は2月上旬に行われたジャパンキャンピングカーショー2013に新作の『inplus(インプラス)』を出品した。トヨタ『ハイエース』をベースに室内を全面改装。438万円からという低価格ながら、フルフラット、対面ソファ、多段ベッドと変幻自在のアレンジメントが可能なシート、ギャレー(流し台)、冷蔵庫、燃焼式ヒーター、300Ahリチウムイオン電池&正弦波インバーターなどが標準装備。大型キャンピングカーさながらの遮音・断熱処理も施されている。

実物を見るても仕上げの良さはかなりのもので、フローリング床や明るい色のトリム類などで彩られた室内は、さながらミドルクラスマンションの一室だった。この意匠力、工作力は、日本のユーザーと同様、クルマを自分の部屋の延長ととらえる向きの多い中国ユーザーに高い訴求力を発揮することだろう。

ちなみに中国・香港向け特装車のベース車両はハイエースではなく、現地で人気の高い『アルファード』になるという。中国のユーザーはメンツへのこだわりや経済的階級意識が非常に強いのが特徴。「室内空間の確保という点ではハイエースが有利なのですが、中国ではどれだけ豪華に改装しても『何だ、商用車じゃないか』とみられる。彼らにとってはリムジンのベースは乗用モデルでなければならないんです」(川崎氏)

日本のキャンピングカー市場は年間4000台程度。毎年15万台以上が売れる本場ヨーロッパ市場の約40分の1という小ささで、改装メーカーも小規模な企業がほとんどだ。丁寧な工作、比較的狭いクルマの改装といった得意分野を生かしたミニバン改装は、日本のコーチビルダーが世界に存在感を示すのにうってつけの分野。アメリカの独壇場であるスーパーリムジン、ヨーロッパが圧倒的なキャンピングカーに対抗可能な特装車の“第三極”となれるか。そのチャレンジに注目したいところだ。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ピックアップトラックの荷台に、積載型キャンピングキャビン「INFINITY 01」発表…Moon Star Export
  2. スズキ、『ジムニー シエラ GOZEL』初公開へ…6月14日「ジムニーサンライト2026」
  3. 日産『プリメーラ』、EVで約20年ぶりに復活…フィリピンモーターショー2026
  4. 8月から車検が変わる…ヘッドライトの「黄ばみ」に注意! DIYよりプロに相談
  5. ホンダ『シビック』など3万6000台以上をリコール…走行中にエンジン停止のおそれ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. ホンダ「2026ビジネスアップデート」…次世代HV15車種投入、2029年度営業利益1兆4000億円
  2. インモールドコーティングコンソーシアム設立、型内塗装の国内普及めざす…武蔵塗料と岐阜多田精機
  3. ダイフク、520億円の成長投資でマザー工場再開発とドイツ企業買収…2030年に売上高1兆円へ
  4. ボルボカーズ、2028年以降の車両にアプティブのGen 8レーダー採用へ…悪天候や複雑な市街地でも高精度センシング
  5. 中国勢にも対抗する競争力のあるSDV開発に必要なものとは…アステモサイプレモス 木村篤仁氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る