スマホ連携電動バイクの国内普及のカギは宅配市場と高齢化

モーターサイクル 新型車
テラモーターズ 代表取締役社長 徳重徹氏
テラモーターズ 代表取締役社長 徳重徹氏 全 4 枚 拡大写真

テラモーターズが今年の12月に販売を開始する「A4000i」は、斬新なデザインでスマートフォンが装着できるという近未来的なバイクだが、価格は45万円を予定しているという。国内市場にこの製品を投入する戦略について、製品発表会での徳重社長のプレゼンと発表会後の取材内容からまとめてみたい。

徳重氏は、日本での電動バイクの普及は宅配業者など業務利用がカギとなると予想している。コンシューマ市場でも、アーリーアダプターなどには受け入れられると見ているが、日本の場合、そのような市場はまだごく一部でしかない。しかし、高齢化が進む日本では、宅配市場が増え続けているという。コンビニが若者の集まる場所から、生活に欠かせない存在になっているが、これは高齢者や地方で顕著な動きだ。ワタミやマクドナルドも商品のデリバリーを始めている。

高齢化、地方という点では、すでに同社の電動バイクが地方の農機具を扱うディーラーでよく売れているそうだ。その理由は、農作業で原付バイクやスクーターは重宝するのだが、早朝でも音が静かである、ガソリンを入れないで済む(地方のガソリンスタンドは減少している)、といった点が評価されているからだ。

また、業務利用ならスマートフォン連携やクラウドによるビッグデータ活用のメリットを強調しやすい。配車・運行管理、配送ルートの最適化、季節変動や売れ筋商品の分析など、ビジネスに直結するサービスが展開可能となる。個人利用でもよく行くお店の情報やパーソナライズされたレコメンド情報によるビジネスも考えられるが、これは次のステップで考えればよいとする。

なお、クラウド利用の各種サービスは、発売当初は、自社開発のデータロガー系アプリからの提供となるが、サードパーティによる参入も認める考えがあるそうだ。

《中尾真二》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 総合商社恐るべし!? 伊藤忠がビッグモーター新会社へ社長・幹部ら50人超派遣[新聞ウォッチ]
  2. 【スズキ スイフト 新型試乗】スイフトは、わがままなおねえさんを満足させてくれるのか…岩貞るみこ
  3. フェラーリの新型車、間もなく発表へ…『812スーパーファスト』後継か
  4. トヨタ『S-FR』の開発が再始動か?! …令和のヨタハチに注目
  5. これも未来だ、メルセデスベンツ『アクトロスL』受注開始[詳細画像]
  6. ポルシェ、全6車種中4モデルを更新へ…2024年内に
  7. アウディが開発中、ハイパフォーマンスワゴン『RS5アバント』の姿とは?…4月の新型車スクープまとめ
  8. 季節の変わり目にエアコンが発する悪臭の正体とは? DIYで解決!~Weeklyメンテナンス~
  9. BMW 4シリーズ グランクーペ が新フェイスに、改良新型を発表…北京モーターショー2024
  10. 【ホンダ ヴェゼル 改良新型】CMFデザイナーが語る、新グレード「HuNT」にこめた「気軽さ」の表現とは
ランキングをもっと見る