【フィット プロトタイプ 試乗】国内コンパクトカー市場の勢力図を塗り替える可能性も…戸田治宏

試乗記 国産車
ホンダ フィットHV(プロトタイプ)
ホンダ フィットHV(プロトタイプ) 全 30 枚 拡大写真

『プリウス』と同様の電気式シフトをDレンジに入れると、『フィットハイブリッド』は音もなくEV走行を始める。さらにアクセルを踏み込めばアトキンソンサイクルの1.5リットルエンジンが目覚めるが、振動は皆無に近い。

そして、モーターアシストと相まって力強く加速。そのトルク感はガソリン+CVTの1.5Xを凌ぐ。じつはDCTも7速を駆使して小刻みに変速しているが、それも意識しなければわからないほど滑らかだ。高速域は基本的にエンジン動力で巡航し、静粛性は上々。低中速でアクセルを戻せば即座にエンジンが停止し、再びEV走行に移行する。

電動サーボブレーキは『アコードハイブリッド』よりストロークが短く、自然でスポーティなタッチに仕上げられている。操縦性も従来のような安定性一辺倒ではなく、軽快感をグッと高めた印象。ハイブリッドシステムからシャシーまで、まさに走りのすべてが現行とはまったくの別モノなのだ。

ガソリン車のほうも、1.3Gはやはり燃費に有利なアトキンソンを採用しながら動力性能を犠牲にせず、走りの質感は大幅アップ。RSはパワーがビンビンの1.5リットルエンジンと6MTでスポーツ性が格段に向上している。

スタイリングの思い切ったイメージチェンジは意外だったが、あとは期待どおり、いやそれ以上の出来栄え。モード値で『アクア』を超えたハイブリッドの超低燃費性能がホンモノなら、新型フィットがHVを含む国内コンパクトカー市場の勢力図を塗り替える可能性は十分にある。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

《戸田治宏》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 1回あたり300円、10分で施工できる凄技コーティング、洗車機との相性も抜群『CCウォーターゴールド』が選ばれる理由PR
  2. タイヤブランドGTラジアルよりオールシーズンタイヤ「4シーズンズ」発売
  3. マツダ、電動セダン『EZ-6』世界初公開、24年発売へ SUVコンセプトも…北京モーターショー2024
  4. 【ホンダ ヴェゼル 改良新型】開発責任者に聞いた、改良に求められた「バリュー」と「世界観」とは
  5. スバルとスカイラインにフィーチャー…第4回アリオ上尾 昭和平成オールドカー展示会
  6. アルファロメオ『ステルヴィオ』後継モデルは、大容量バッテリー搭載で航続700km実現か
  7. トヨタが新型BEVの『bZ3C』と『bZ3X』を世界初公開…北京モーターショー2024
  8. ディフェンダー 最強モデル「OCTA」、V8ツインターボ搭載…7月発表へ
  9. ホンダ ヴェゼル 改良新型、純正アクセサリーで“自分らしさ”を表現する
  10. 見逃せない! ホイールのブレーキダスト除去術 ~Weeklyメンテナンス~
ランキングをもっと見る