【MINI クーパーS ペースマン 試乗】目指す先はよくわからないが結局楽しい…岩貞るみこ

試乗記 輸入車
MINI・クーパー ペースマン
MINI・クーパー ペースマン 全 30 枚 拡大写真

こんな個性的なクルマに、オススメ度の★をつけろと言われても困るんだけどなと思う。だってまず、「ミニ」のくせに「ミニサイズ」じゃないのだから。

そして、運転席に座ると、いつもながらの超個性的なコックピット。ふだんのクセで、ふと目をやるセンターパネルのカーナビの位置には、こんなに大きくしなくったってと相変わらず理解不能の巨大スピードメータが鎮座しているし、使い勝手を考えたらこの場所じゃないんじゃないの? と、いつも突っ込みたくなる場所に(センターパネルの下のほうね)、パワーウィンドーのスイッチがあるし。

つまり、人間工学とか使い勝手とか、ほかのクルマがミリ単位で頭を悩ませているような部分をすべて「だってデザインが面白いから」という理由で作っている。こんなところが、やっぱり「ミニ」なのだろう。

シートポジションは、ちょっと高め。しかもシートがかなり硬め。座ると体重の軽い女性陣はおさまりが悪いのではないだろうか。しかし、これでワインディングを走っても、驚くべきことにカラダは左右へとふられにくい。サスペンションがいいのである。座った瞬間の違和感はどこへやら、背が高いボディにも関わらずかっちり系、かつ、しなやかな乗り心地が味わえる。

どっちを目指しているのかよくわからないコンセプトながら、結局、なんか楽しくてちょっとわくわくするのである。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/エッセイスト
女性誌や一般誌を中心に活動。イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に精力的に取材中するほか、最近はノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。JAF理事。チャイルドシート指導員。国土交通省 安全基準検討会検討員他、委員を兼任。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「ハチ公物語」「しっぽをなくしたイルカ」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。最新刊は「法律がわかる!桃太郎こども裁判」(すべて講談社)。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. タイヤブランドGTラジアルよりオールシーズンタイヤ「4シーズンズ」発売
  2. マツダ、電動セダン『EZ-6』世界初公開、24年発売へ SUVコンセプトも…北京モーターショー2024
  3. 1回あたり300円、10分で施工できる凄技コーティング、洗車機との相性も抜群『CCウォーターゴールド』が選ばれる理由PR
  4. スバルとスカイラインにフィーチャー…第4回アリオ上尾 昭和平成オールドカー展示会
  5. 【ホンダ ヴェゼル 改良新型】開発責任者に聞いた、改良に求められた「バリュー」と「世界観」とは
  6. アルファロメオ『ステルヴィオ』後継モデルは、大容量バッテリー搭載で航続700km実現か
  7. トヨタが新型BEVの『bZ3C』と『bZ3X』を世界初公開…北京モーターショー2024
  8. 「ホンモノのGT」が日常を小冒険に変える…マセラティの新型『グラントゥーリズモ』が誘う世界とはPR
  9. Sズキが電動マッサージ器を「魔改造」、25mドラッグレースに挑戦!!
  10. 郵便局の集配車が「赤く蘇る」、KeePerが8000台を施工
ランキングをもっと見る