JR北海道、原因はビスのゆるみ…『スーパーおおぞら3号』出火事故

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JR北海道が発表した『スーパーおおぞら3号』配電盤出火事故に関する資料。同社は端子を取り付けるビスにゆるみがあったことが出火の原因とみている。
JR北海道が発表した『スーパーおおぞら3号』配電盤出火事故に関する資料。同社は端子を取り付けるビスにゆるみがあったことが出火の原因とみている。 全 1 枚 拡大写真

JR北海道は8月9日、特急『スーパーおおぞら』の配電盤出火事故の調査結果を発表した。同社はビスのゆるみが原因と見ており、確認体制の強化を行うとしている。

事故は7月15日9時13分頃に発生。札幌9時4分発の釧路行き『スーパーおおぞら3号』が新札幌駅を発車後、車掌が3号車(キロ282-2)の配電盤から焦げくさい臭いがすることに気づいた。配電盤を開けたところ内部の配線が赤熱しており、千歳線上野幌~北広島間の西の里信号場(北札幌市)に列車を停止させて点検していたところ、火花が発生した。

調査の結果、配電盤内の室内送風機接触器(EFK)に接続されていた二つの配線の端子同士が接触している部分の面積が少なくなり、これにより抵抗が増加して発熱した。同社は「取り付けるビスに弛みがあった」と見ている。

この事故では、自動列車停止装置(ATS)の「バリスタ」と呼ばれる電子部品も損傷している。配電盤内の440V回路が地面とアースしている車体につながったことで、車体によりアースしているATS受信器ともつながり、バリスタに電気が流れ込んだという。

バリスタは指定条件以上の高電圧が流れ込んだ際、他の機器を保護することを目的とした部品。バリスタに電気が流れ込んだことから、ATS基盤の他の部品には異常がなかった。

同社は今後、機器の取り換えや配線工事を実施した際、作業後に後確認を行うとともに、最終検査工程においても確認を行っていくとしている。

《レスポンス編集部》

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