【東京モーターショー13】レクサス LF-NXデザイナー「強靭で俊敏なアスリートをイメージ」
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先のフランクフルトモーターショーでワールドプレミアを果たし、今回の東京モーターショーの出展車の中でも大きな話題となっているLF-NX。デザインを担当したレクサスデザイン部主幹の戸松伸之氏、三木鉄雄氏にその魅力と同車に込めた思いを聞いた。
◆スーパーカーを作っている感覚
----:「攻め」姿勢のデザインを採用した狙いは
戸松:SUV市場は競合車がひしめき合っている状態です。ありきたりなデザインでは欧州では見向きもされない。だったら、レクサスのブランドイメージの枠の中で、思いきりやんちゃで挑発的なデザインにしようという事になったんです。そこでキーワードとなったのが「凝縮感」と「切れ味」。極限まで引き締まったボディと、スピンドルグリルから続く流線型のラインがSUVとしての力強さと俊敏性を表現しています。例えるなら、体脂肪率が10%以下のアスリートのようなイメージでしょうか。
----:ガンダムチックというか、スーパーカー的な印象を受けたのですが
戸松:確かに、スポーツカーやスーパーカーを作っているという感覚に近かったかもしれません。ただガンダムチックというより、もっと洗練したイメージですね。とはいえ、スピンドルグリルやヘッドランプから独立させたL字型のクリアランスランプなど、レクサスの要素は十分に感じることができるデザインになっています。
----:網目状のセンターコンソールもインパクトがありますね
三木:あちこちにボタンを配置するのは嫌だったので、タッチパッド型の新型リモートタッチの中に集約しました。しかし、単に集約するだけでなく、フリック操作を採用し、より直感的に使用できるように工夫しました。網目状のデザインは、タッチパッドを操作したとき、電気信号が瞬時に伝わっていくような神経組織をイメージしています。
◆ターボエンジンらしいスポーティさを表現
----:新開発の2リットルターボエンジンということで、デザイン的に意識した部分はありますか
戸松:フランクフルトではハイブリッドだったので、ヘッドランプとタッチパネルはエコなイメージのブルーを採用していましたが、今回はターボということで、ヘッドランプはエメラルドグリーン、タッチパネルの方はレッドを基調としたカラーリングに変更し、よりスポーティさを表現しました。
----:カラーリング以外で変更した点はあるのでしょうか
三木:例えばグリルやフェンダーアーチモール、アルミホイール、リアのマフラーカッターといった部分は、切れ味があり、躍動感溢れる味付けに替えています。フランクフルトモーターショーからの期間は短かったのですが、最小限の変更で、最大限の視覚効果を生み出そうという狙いがありました。
◆若い世代を振り向かせたい
----:LF-NXに込めたメッセージを教えて下さい
戸松:好き嫌いが結構はっきりと別れるクルマだと思います。デザインについてあれこれ議論してもらいたい。そういうクルマにしたかった。特にこれまでレクサスに興味を示さなかったような若い世代の人たちに「ちょっとこっち向いてよ」といいたいですね。なんといってもショーカーですから。話題にならなければ意味がないんです。
三木:LF-NXのなかにレクサスブランドが考える造形美をどれだけ明快に、ピュアに表現するか。これはデザイナーとしても挑戦している部分です。だから本当の意味でのコンペティターは自分たちだともいえます。デザイナーだけでなく、このLF-NXにかかわった全ての人たちの思いを、是非、モーターショーに足を運んでいただいて、余すところなく見てほしいと思いますね。
《村尾純司@DAYS》
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