JFEスチール、加工性を高めた新高炭素熱延鋼板を開発

自動車 ビジネス 企業動向
JFEスチール・スーパーホット-G
JFEスチール・スーパーホット-G 全 2 枚 拡大写真

JFEスチールは12月10日、炭素含有量0.35%のJIS機械構造用炭素鋼(S35C)と比べて加工性を高めた新高炭素熱延鋼板「スーパーホット-G」を開発したと発表した。

近年、環境対策としての自動車の軽量化に伴う部品の小型化および形状の複雑化が進む中、素材に対する高加工性ニーズが高まっている。鉄鋼製品の中でも炭素を多く含む「高炭素鋼板」は、焼入れ硬さを高めることができる反面、プレス成形時の加工性が低下するという特性がある。今回開発したスーパーホット-Gでは、合金元素量の最適化と、熱間圧延工程における組織制御と球状化焼鈍の組み合わせにより、従来の高加工性型高炭素熱延鋼板(スーパーホット-F)を上回る超高加工性化と軟質化を実現。その上で、熱処理による「S35C」相当の焼入れ硬さを確保することができる。

スーパーホット-Gを適用することで、これまで薄板でのプレス成形が困難であった難成形部品を成形することが可能となるほか、複数の部品の一体化や、部品形状の自由度向上のニーズにも対応できる。さらに、軟質化によってプレス時の成形荷重を低減できるため、従来の「S35C」に比べると金型への負荷軽減と金型寿命の延長も期待できる。

《纐纈敏也@DAYS》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  2. 中国マイクロEV『小馬』10万台を販売した「かわいいペット」戦略
  3. 快進撃のヤマハ、次は「親しみやすいスーパースポーツ」で勝負!?「鈴鹿8耐2025」注目の1台
  4. 「日本版より洒落てる」2026年モデルの米国版トヨタ『カローラ』発表に、日本のファンも注目
  5. ホンダ『プレリュード』新型、インドネシアでは「オールブラック」なプロトタイプを初公開
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る