トルコ通信衛星Turksat 4A、プロトンロケットで打ち上げを準備…三菱電機が製造

宇宙 企業動向
プロトンMロケットによるこれまでの衛星打ち上げ
プロトンMロケットによるこれまでの衛星打ち上げ 全 1 枚 拡大写真

2014年1月17日、インターナショナル・ローンチ・サービス(ILS)は、三菱電機が製造したトルコの通信衛星『Turksat 4A』がカザフスタンのバイコヌール宇宙基地に到着し、2月の打ち上げに向けて準備中と発表した。

Turksat 4A衛星はトルコの国営衛星通信会社Turksat社から三菱電機が2011年に製造を受注した2機の通信衛星のうち1機目。海外の通信会社から三菱電機が衛星の製造を受託した例として、2008年のシンガポール通信衛星「ST-2」に次ぐ2例目として話題になった。打ち上げ重量は4850キログラムで、C帯、Ku帯、Ka帯のトランスポンダを搭載し、東経42度の静止軌道上でトルコやヨーロッパ、中東、中央アジア、アフリカ向けに通信・放送サービスを行う。衛星はJAXAの技術試験衛星「ETS-VIII」などをベースに三菱電機が開発したの衛星標準バス「DS2000」を採用している。DS2000は準天頂衛星初号機「みちびき」、「ひまわり」7号、8号、9号などの衛星にも採用された実績がある。

現在、Turksat 4Aはバイコヌール宇宙基地の施設でプロトンM・ブリーズMロケット上段への取り付けや点検が行われており、打ち上げは2月初旬を予定している。ILS社による三菱電機製人工衛星の打ち上げは今回が初となる。

インターナショナル・ローンチ・サービスは、1995年にアメリカ・ロシア共同で設立されたプロトンロケット商用打ち上げを行う企業。現在はプロトンロケットを製造するロシアのクルニチェフ国家研究生産宇宙センターが筆頭株主となっている。

《秋山 文野》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ライバルはアルファード? メルセデスベンツの最高級ミニバンが日本初公開!…ジャパンモビリティショー2025
  2. カローラクロスと立場が逆転、だからこそ生まれた「斬新セダン」のデザイン…ジャパンモビリティショー2025
  3. インフィニティは最上位SUV『QX80』にGT-Rエンジン移植、1000馬力超「R-Spec」発表へ…SEMA 2025
  4. 三菱自動車、国内販売は5期連続増 2025年4~9月期実績
  5. トヨタ『ランクル60』に最新V6ツインターボ移植、「ターボトレイルクルーザー」発表へ…SEMA 2025
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る