NEXCO東日本が3月19日にオープンさせる常磐道「Pasar守谷」(上り線)には、サービスエリア・パーキングエリア(SA・PA)としては初の試みとなる、防災拠点機能が備えられている。
首都直下型地震などの大規模災害時に、防災拠点として活用される機能が追加されたPasar守谷。災害時は、フードコートのレイアウトを変更し、自衛隊や消防隊などの災害対策機関の拠点へと変更できるようになっている。
「災害時は、中央に配置されたテーブルをはずし、フロアを拡大させる。いつもは渋滞情報などを表示するモニタは、災害情報などを映し出す役目を担う。おそらく、モニタ前が災害対策本部となるであろう」と同社は話していた。
災害時のエネルギー確保へ向けた対策も施されている。もともとあった給油所の燃料貯蔵量は、90kLから110kLに増設。停電に備え、屋上の太陽光発電システムや、72時間連続使用可能な自家発電装置も備える。
断水時の備えとして井戸も設置。現在、井戸の水はトイレ洗浄用に使用されているが、「今後はろ過装置を整備し、飲料水としても活用できるようにする」と同社は話していた。
また、中型ヘリコプターが離着陸できるヘリポートも整備(拡張)。ヘリ事務室を兼ね備えた防災倉庫には、備蓄品や救護用品が備えられている。
常磐道 守谷SAの上り線は、“都心方面の最後のSA”で、「首都直下型地震が発生したさいは、都心を中心に甚大な被害が想定されている。災害時、守谷のような位置に防災拠点を迅速に設置し、前線基地としての役割を果たしていきたい」と同社担当者は話していた。