世界初の重力波直接観測を目指す大型低温重力波望遠鏡「KAGRA」のトンネルが完工

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大型低温重力波望遠鏡「KAGRA」のトンネル掘削工事が完了(出典:東京大学)
大型低温重力波望遠鏡「KAGRA」のトンネル掘削工事が完了(出典:東京大学) 全 4 枚 拡大写真

東京大学は、世界初の重力波直接観測を目指す大型低温重力波望遠鏡「KAGRA」のトンネル掘削工事が完了したと発表した。

大型低温重力波望遠鏡・KAGRAを格納する3キロメートルの腕を2本持つL字形トンネルの掘削が完了した。KAGRAは、世界で唯一、低地面振動環境である地下に建設されるキロメートルスケールの重力波望遠鏡で、地下トンネルはKAGRAの感度性能を向上させる重要な構成要素となる。極めて微弱な重力波の信号を捕えるKAGRAにとって、信号を掻き消す雑音となりうる地面の振動が、地表に比べて100分の1程度と小さいため。

KAGRAの建設は、2010年から岐阜県飛騨市神岡町池ノ山の地下で進められてきた。KAGRA本体を格納するトンネル部は、地表より200メートル以深の地下に掘削され、片腕3キロメートルを2本持つL字構造をしており、両腕部合計6kmには0.3%の傾斜がつけられている。このKAGRA本体トンネルのほか、本体への誘導トンネルも含め、総延長7697メートルのトンネルが掘削された。

今後、実験施設の整備、実験装置の構築を経て、2015年末には重力波試験観測、2017年度には重力波の観測開始により、世界初の重力波直接観測、重力波天文学の創出を目指す。

《レスポンス編集部》

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