【F1】WECやSFで活躍中のロッテラーがケータハムから初参戦…可夢偉はベルギーGP欠場

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ケータハムのレーシングスーツを纏ったロッテラー。写真:Caterham F1
ケータハムのレーシングスーツを纏ったロッテラー。写真:Caterham F1 全 8 枚 拡大写真

20日、ケータハムF1チームは今週末(24日決勝)のベルギーGPで小林可夢偉に代えてアンドレ・ロッテラーをレースドライバーとして起用することをリリース発表した。ロッテラーにとってはこれがF1デビュー戦になる。

今夏にチーム体制が変わってからドライバー変更の可能性が囁かれ続けていたケータハムだが、日本のモータースポーツファンにとってはなんとも表現しようがない、嬉しくもあり、残念でもある状況が確定した。日本でのレース歴が長いロッテラーのF1デビューは嬉しいが、それによって可夢偉が欠場というのは辛い……これが多くのファンの心境だと思われる。なお、現時点でのリリースからは「ベルギーGPにはロッテラーが参戦」「可夢偉はチームにとどまる」との旨が読み取れるため、次戦以降については可夢偉がレースシートに戻るものと推察される。

現在32歳、ドイツ出身のロッテラーは2003年から日本のトップカテゴリーを主戦場としてキャリアを重ね、近年はアウディのワークスドライバーとしてルマン24時間レースや世界耐久選手権(WEC)でも活躍してきた名手。06年と09年にSUPER GT/GT500クラス、11年にフォーミュラ・ニッポン(現スーパーフォーミュラ=SF)、12年にWECで各ドライバーズタイトルを獲得し、ルマン24時間では11、12、14年と3度の総合優勝を果たしている。

F1に関しては、日本を主戦場とする前に当時のジャガーでテストドライバーを務めたことはあったが、実戦参戦機会には恵まれず、今回のベルギーGPがデビューというかたちになるロッテラー。幼少時にはベルギーに住み、そこでカートをやっていた時期もある彼にとっては、ホームGPでのF1デビューということにもなる。ケータハムCT05・ルノーは戦闘力の高いマシンとはいえないが、ロッテラーは「このチャンスを与えてくれたチームに感謝したい。チームがマシンに施したアップデートを確認するために、落ち着いて、早くマシンに慣れる必要がある。パフォーマンスを最適化させるためには、多くの走行量をこなすことも必要だろう」と意欲を語る。そして「伝説的なサーキットであり、自分が育った場所からも近く、大好きなコースでもあるスパ・フランコルシャンでのレースをエンジョイしたい」とも。

もう1台のケータハムを駆るマーカス・エリクソンは09年全日本F3チャンピオンで、当時はTOM’S所属。ロッテラーは06年以降、TOM’SでFニッポン~SFを戦っており(09年当時はSUPER GTにもTOM’Sから参戦)、彼らは参戦カテゴリーこそ違うものの、日本でもチームメイトだったことになる。

なお、今週末はツインリンクもてぎでSF第4戦が開催されるが、もちろんロッテラーは欠場。PETRONAS TEAM TOM’S(エンジンはトヨタ)の36号車に関しては、アンドレア・カルダレッリの代走が決まったようだ。カルダレッリは今季SUPER GTにTOM’Sから参戦しており、SFに関しても前戦でロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans/トヨタ)の代走を務め、ポールポジションを獲得した経緯がある。カルダレッリは自身のホームページで、SFもてぎ参戦について「トヨタとTOM’Sに感謝したい。前戦の富士でポールを獲得しているだけに、再び(連続して)SFで戦う機会を得られたことはとても誇らしいし、チームが自分に期待している結果を得られることを願っている」と語っている。

今回の“人事異動”によって、24日決勝のF1ベルギーGPとSFもてぎ戦は、ともにいつも以上の注目を集めることとなった。

《遠藤俊幸》

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