ガリレオ測位衛星、打ち上げ後に軌道投入に失敗[動画]

宇宙 企業動向
ガリレオ測位衛星、打ち上げ後に軌道投入に失敗[動画]
ガリレオ測位衛星、打ち上げ後に軌道投入に失敗[動画] 全 1 枚 拡大写真

8月23日、アリアンスペース社は日本時間8月22日の21時27分に仏領ギアナ、ギアナ宇宙センターから打ち上げられた欧州の測位衛星『Galileo FOC(ガリレオ FOC)』2機が予定の軌道に投入されなかったと発表した。

ガリレオ衛星は当初は日本時間8月21日に打ち上げられる予定だったが、天候不順のため24時間延期され、8月22日21時27分に現地時間朝9時27分にギアナ宇宙センターからソユーズロケットで打ち上げられた。

アリアンスペースの当初発表では打ち上げは成功とされ、先に軌道上で機能している「ガリレオ IOV」1~4号機に続いて初のガリレオ全機能衛星(FOC:Full Operational Capability)が高度2万3522キロメートル、軌道傾斜角55度の円軌道に投入されたと述べた。

中継されたソユーズ打ち上げの動画では、第1段ブースター切り離しが視認でき、3分54秒後には衛星を保護するロケット先端のフェアリング切り離し映像がと同など飛行は順調に移行しているものと思われた。欧州の子どもたちからの提案により、2機の衛星には「Doresa」と「Milena」との愛称もつけられた。

しかし、打ち上げ成功の発表からおよそ11時間後、アリアンスペースはGalileo FOC M1衛星の軌道投入に問題が生じたと発表した。衛星は、予定よりも低い軌道に投入されたという。原因は公式には明らかにされていないが、ソユーズ上段「フレガート」に問題が発生したとの情報もある。その後のESA 欧州宇宙機関の発表では、軌道投入の問題の原因を調査するとともに、衛星を測位ミッションに復帰させることができるかどうか、検討しているとのことだ。2機の衛星に機能上の問題はなく、ドイツ・ダルムシュタットのESA宇宙運用センターから安全にコントロールできているとしている。

《秋山 文野》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  2. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  3. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  4. 旧型Z34『フェアレディZ』用車高調がリニューアル、ブリッツ「DAMPER ZZ-R」シリーズがDSC Plusに対応
  5. リトラと決別した「ワイルド・キャット」、3代目ホンダ『プレリュード』【懐かしのカーカタログ】
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る